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【日帰り登山】初心者におススメ!市民に愛される太郎山の難易度別登山コース紹介

【日帰り登山】初心者におススメ!市民に愛される太郎山の難易度別登山コース紹介

太郎山(たろうやま)は、長野県上田市にある標高1,164mの信州百名山、信州の名峰百選に選ばれている里山です。

上田市民の山として地元住人に愛されており、登山道はよく整備されているため初心者の方にもおすすめの山です。

奈良時代の修験道の修行の場からはじまり長年にわたって山岳信仰の中心地となっています。山頂には太郎山神社があり、緑ヶ丘コースには山の神や炭焼き窯の跡など、歴史を感じることができます。

今回はそんな太郎山のおすすめコースを3つ紹介します。

太郎山の基本情報と魅力

画像はイメージです

太郎山は、長野県上田市と坂城町の境に位置する山で、標高は1,164mです。上田盆地の北縁をなしており、上田市の象徴的な山として親しまれています。

太郎山の登山ルートはいずれも登り1時間ほどで、初心者でも気軽に登ることができます。地元の人には、日課として毎日登っている人もいらっしゃいます。

1年を通して登山者がおり、季節を問わずに楽しまれている太郎山ですが、冬には積雪があるので十分な装備が必要です。おすすめは新緑の時期、5月頃の山肌の緑と登山道の花々は魅力的です。

魅力その①山頂や太郎山神社からの眺望

太郎山の魅力は何といっても上田盆地を見下ろす景観にあります。

そもそも太郎山は上田盆地の北縁にあり、市街地から比較的近い場所にあります。そのため、山頂からでも駅や商業施設などをはっきりと確認することができるため、地元の子どもたちは「自分の家が見える」と楽しそうに話している場面も見かけます。

太郎山の山頂は草地で開かれていたり、少し下の太郎山神社には休憩所が整備されているので、登山の疲れを癒しながら、上田市の街並みや独鈷山、八ヶ岳を中心に長野県の山々を眺めることができます。また、天気が良ければ、富士山や北アルプスなどの山々まで眺めることができます。

魅力その②季節の草花

画像はイメージです

太郎山のおすすめシーズンは、青空に新緑が映える晩春から初夏にかけてです。この時期、登山道には多くの草花が咲き、山肌の新緑がとても美しく、気温的にも快適な登山となるでしょう。

表参道登山口には山藤が咲き、登山道にはツツジやボケ、アオダモ、ヤマブキ、そして山桜と、まさに色とりどりの花々が登山道を彩っています。

このほかにも太郎山では、ウスバサイシンやヒメギフチョウ、ナンジャモンジャ、コブシ、カタクリ、レンゲショウマ、ミスミソウ、ヤマツツジなど、季節ごとに様々な花を楽しむことができます。

魅力その③地元市民に愛される山

画像はイメージです

地元市民にこれほどまで愛されている里山は、他にはないかもしれません。それぐらい太郎山は上田市民のシンボル的存在になっています。

毎朝日課に登る方や、登山5千回を達成する方、遠足で登る小学生やトレランレースの開催など老若男女問わず人気の山となっています。

また、登山道整備は地域の自治会や地元愛好家によって行われており、登山するのに全く支障のない登山道となっています。太郎山神社でも年末年始のご来光や神楽の奉納などが行われており、まさに地元住民とともにある山となっています。

太郎山の難易度別おすすめ登山コース

表参道コース

①表参道登山口→50分→②太郎山神社の大鳥居→45分→③裏参道分岐→20分→④太郎山頂上→20分→⑤裏参道分岐→30分→⑥太郎山神社の大鳥居→35分→⑦表参道登山口

必要日数 日帰り登山
総コースタイム 3時間20分
距離 約3.8km
累積標高 約600m
難易度 ★☆☆☆☆

太郎山の表参道登山口は、高速道路の脇、すぐ先は行き止まりとなっている道の路肩のスペースに5~10台ほど駐車できます。トイレなどの施設は特にありませんので、事前に済ませておくことをおすすめします。

※GoogleMapは最も近い「太郎山表参道三丁丁石」に設定しています。すぐそばに登山口があります。

Y字路を高速道路に向かって左手の斜面に「太郎山表参道登山口」があり階段がのびています。登山道に入ってすぐ、斜めに100mほど登りながら高速道路の上を横切っていきます。

太郎山の表参道コースには、目印となる丁石が石祠とともに置かれています。一丁でおよそ100m、太郎山神社まで24の丁石があります。

画像はイメージです

はじめのうちは急坂で、ジグザグと進んでいきます。ところどころに登山道の水切りがあったり、掘れている道があったり、石が並んでいたりと変化に富んだ登山道を丁石を目安に着実に登っていきます。

13丁の丁石が出てきたらすぐに分岐になり、太郎山神社の石でできた鳥居が現れます。表参道コースのちょうど中間地点くらいです。ここには石灯籠があり小広場のようになっていますので、休憩にはちょうどいいでしょう。

少し行くと大山紙大神の祠があります。至る所で太郎山信仰の深さが伺えます。登山の無事を祈って進んでいくと、ジグザグだった道が真っすぐ伸びていくようになります。

22丁の丁石を過ぎ、馬の背地形を越えると太郎山神社直下の急坂です。これを登りきると見上げるほどの大鳥居があります。脇には小広場とトイレもあります。

鳥居をくぐれば、山の中の太郎山神社に到着です。現存する建物は1873年(明治6年)建立のもので、それ以前から祠があり信仰の中心となっていました。左側には休憩舎などがあり、上田市や千曲市が見下ろせ、その向こうに独鈷山や八ヶ岳・美ヶ原などの眺望が広がっています。

太郎山神社から山頂までは20分ほど。頂上は広く切り開かれており、視界が良ければ北アルプスや富士山まで見えることがあります。天気のいい日には、草地に寝ころび昼休憩がおすすめです。

裏参道コース

①裏参道登山口→60分→②分岐→20分→③太郎山神社→15分→④太郎山頂上→20分→⑤分岐→45分→⑥裏参道登山口

必要日数 日帰り登山
総コースタイム※ 2時間40分
距離 約4.0km
累積標高 約440m
難易度 ★☆☆☆☆

裏参道コースは、最も標高差が少ないコースです。

登山口は、表参道登山口よりも奥にあり、林道の路肩に10台ほどの駐車スペースがあります。こちらもトイレなどの施設はありませんので、済ませておくことをおすすめします。

※GoogleMapは最も近いランドマークの「大山祓神社」に設定しています。登山口は林道をさらに北へ進んだところになります。

橋を渡り、登山口からジグザグのやや傾斜の強い斜面を登っていきます。裏参道コースは、3mほどある幅の広い登山道が太郎山神社まで続いています。

画像はイメージです

表参道コースの丁石はありませんが、こちらには昔から伝わる話が書かれた案内板が10枚ほどあり太郎山の歴史や自然について学びながら登っていきます。

稜線までの中間点やや手前あたりに「金明水」という湧き水があります。登山道の道幅は広いまま登っていくと、登山口から60分ほどで稜線に出ます。

稜線からは、直接山頂に向かう道とトラバースするように水平移動して太郎山神社に向かう道の分岐になります。山頂に向かう道は狭くなり、夏は草をかき分けるように進むと一気に眺望が開け山頂です。

山頂での眺望を楽しんだ後は、太郎山神社まで下り寄り道して帰ることをおすすめします。ぜひ太郎山信仰の歴史に触れてみて下さい。

緑ヶ丘コース

①緑ヶ丘登山口→30分→②山神→40分→③西峠→20分→④太郎山頂上→15分→⑤西峠→30分→⑥山神→25分→⑦緑ヶ丘登山口

必要日数 日帰り登山
総コースタイム※ 2時間40分
距離 約5.9km
累積標高 約670m
難易度 ★☆☆☆☆

緑ヶ丘コースは、メインの参道コースではなく西側の西峠側から山頂にアクセスします。コース全体を通して変化に富んでおり、季節の草花や山の神や窯焼き跡など見どころ満載です。

登山口は、上田市緑ヶ丘から上がっていった先にある虚空蔵堂近くにあります。こちらも駐車場は狭く4台ほどの路肩スペースです。トイレなどの施設はありません。

※GoogleMapは最も近い「虚空蔵堂」の住所に設定しています。登山口はさらに北へ進み沢に架かる橋の近くになります。

虚空蔵沢の左岸にも道がありますが、緑ヶ丘コースは右岸側です。間違えないように気を付けましょう。看板の脇から細い登山道に入っていきます。

沢沿いに登っていくと、昔の桑畑の跡である石積が見えてきます。すぐ先には山の神があり、小広場となっているので休憩にはちょうどよいです。

画像はイメージです

ところどころに石が積まれた窯焼きの跡もあり、登山をしながら歴史を感じることができます。その先、大きな岩場に突き当たると左へ曲がりヒノキ林に入っていきます。

カラマツが混じった急斜面を過ぎると、南側が開かれており独鈷山や蓼科山を望むポイントになります。山の神から30分ほどで西峠に到着です。

西峠からは、隣の虚空蔵山や林道経由で坂城町に下りる道があるほか、稜線を通って山頂へ向かう道と太郎山神社へ向かう道が分かれています。

太郎山神社に向かう道には、水場や山桜などもあり、せっかくですので太郎山神社に寄っていくことをおすすめします。なお、稜線から行くと20分ほど、太郎山神社までも20分ほどの道のりです。

登山口へのアクセス・各種情報

太郎山登山口は、いずれも公共交通機関で行くには少し難があります。基本的には車で行くことをおすすめしますが、駐車スペースが狭かったりもするため注意が必要です。

表参道登山口

登山口情報

上田市街地から国道18号の上田バイパスを通り、「新田交差点」から北に入っていきます。高速道路に近づくとY字路となり、左に進む道はすぐに行き止まりとなります。駐車スペースはこちらの道の路肩です。

おおよそ5台から10台ほどの駐車スペースになります。Y字路の右方向橋の手前にも若干の駐車スペースがあります。トイレなどの施設はありませんので、注意が必要です。

登山口までのアクセス

上田菅平ICから車で

上田菅平ICから車で約10分

上田駅から公共交通機関で

上田駅からバスで4駅「房山」まで、そこから徒歩で約30分

裏参道登山口

登山口情報

裏参道登山口は、国道18号の上田バイパス「山口交差点」から北に入っていきます。高速道路に近づくとY字路となり、左に進むと表参道登山口となります。裏参道へは右方向に進み、林道を奥まで入っていきます。駐車スペースはこちらの道の路肩で、登山口までは舗装されていますが、駐車スペース自体は未舗装です。

駐車スペースは、10台ほどあり太郎山の登山口の中では比較的ゆとりがあります。トイレ等の施設はありませんので、注意が必要です。

公共交通機関で、向かうには表参道登山口と同様にバスと徒歩で向かう必要があります。徒歩が1時間以上になるので、あまり現実的ではなく、タクシーを使用することをおすすめします。

登山口までのアクセス

上田菅平ICから車で

上田菅平ICから車で約20分

上田駅から車で

上田駅から車で約20分

緑ヶ丘登山口

登山口情報

緑ヶ丘登山口は、比較的上田市街地に近く公共交通機関でも行きやすい場所にあります。

車で向かうには、国道18号の上田バイパス「緑ヶ丘交差点」から北に入っていきます。すぐに右手に虚空蔵堂が見え、その先大きく左に曲がっている部分が登山口になります。駐車スペースはこちらの道の路肩に用意されています。

駐車スペースは、5台ほどの未舗装であり、トイレ等の施設はありませんので注意が必要です。

公共交通機関で、向かうにはバスと徒歩で向かう必要があります。上田駅からバスで「西小学校入り口」まで行き、そこから徒歩で約20分、1.4kmほどの道のりです。

登山口までのアクセス

上田菅平ICから車で

上田菅平ICから車で約15分

上田駅から公共交通機関で

上田駅からバスで7分、その後徒歩で約20分

太郎山のQA

太郎山に関する質問で多いのは、登山に関することや気象現象に関することです。このような質問について以下QAを紹介します。

太郎山登山のレベルは?初心者でも登れる?

太郎山は、どのコースからでも初心者の方も登ることができます。登りは1~2時間ほどで、登山道はよく整備されています。

ところどころ急登があったり、沢沿いを歩いたりと登山道らしい箇所も多いです。初心者だけど、登山らしさを求める方には表参道コースか緑ヶ丘コースをおすすめします。

画像はイメージです

一方、本当に始めたばかりで心配な方には裏参道コースが良いでしょう。標高差が最も少なく、登山道は3mほどと広いためゆっくり安心して登ることができます。

冬の太郎山登山道の積雪状況は?

冬の太郎山には積雪があり、アイゼンなどの冬山装備は必須です。ただし、上田地域は全国的に見ても晴天率が高く、冬の積雪も少ない地域です。

南面の表参道コースや緑ヶ丘コースに積雪が残るのは、降雪直後くらいで普段はあまり残っていません。一方、裏参道コースは北面になり日射が入りにくいので積雪が残っている傾向にあります。

自分のレベルや装備、降雪状況などを考慮してコース選びをする必要があるでしょう。

太郎山の逆さ霧とは?

太郎山の逆さ霧とは、太郎山と隣の虚空蔵山で見られる気象現象です。春や秋の天気の変わり目に、霧が稜線の向こう側から稜線を越えて滝のように流れ下るように見える現象のことです。

上田の観光名所の一つで、見られる機会はあまり多くはありませんが、逆さ霧の景色は圧巻です。春と秋の天気の変わり目によく見られると言いますので、都合が合えば狙ってみてください。

太郎山周辺のおすすめ山旅スポット

上田城跡公園

上田城新緑
出典:上田市

上田市の中心に位置し、年間300人あまりが訪れる観光名所です。1583年に真田昌幸によって築城され、徳川の大軍を撃退したお城で、大河ドラマの舞台にもなりました。

天守閣はありませんが、周囲には堀で囲まれており物見櫓や真田神社などが敷地内にあります。桜の時期には、上田城千本桜まつりが開かれ多くの観光客でにぎわっています。

上田市街地の中心にあり、周囲には飲食店もたくさんありますので、寄ってみてはいかがでしょうか。

地蔵温泉 十福の湯

出典:十福の湯

登山口から車で25分と少し離れていますが、とてもおすすめの温泉施設です。長野県上田市から須坂市へと抜ける地蔵峠の中腹にあり、標高1000mの清々しい空気と豊かな森に囲まれています。

露天風呂は長野県最大級の広さを誇り、内風呂には木の香りただようひのき風呂。湧出量豊富な源泉は、美肌効果の高いアルカリ単純泉です。

館内には食事処や休憩スペースもありゆっくりと、登山の疲れを癒してみてはいかがでしょうか。

鯉西のつけば

出典:鯉西のつけば

「つけば」とは、ハヤやウグイを狙って独特の仕掛けを使う伝統漁法のことです。上田市の千曲川にて、今でも行われております。そんな、伝統漁法で取れた川魚をその場でいただくことができるのが「つけば小屋」です。

河川敷にあり、すぐ脇を千曲川が流れている鯉西のつけば小屋では、6月末まではハヤ、7月から10月までは鮎を中心に千曲川で獲れた魚料理が並びます。

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