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軽量かつコンパクトだけじゃない!R値4.3でコスパ最強の登山用エアマット『Rab ウルトラスフィア4.5』

軽量かつコンパクトだけじゃない!R値4.3でコスパ最強の登山用エアマット『Rab ウルトラスフィア4.5』

イギリスのブランドRabから驚くような価格で、軽量かつコンパクトで、さらに高いR値の登山向けエアマットが登場しました。その名もウルトラスフィア4.5です。今回はこのエアマットを他の同等のスペックのエアマットと比較してどのような違いがあるのか、どのような構造で高いR値を備えているのか、その特徴的なデザイン、実際に活用した際のレビューをしていきます。

登山向け軽量エアマット、同等のスペックのエアマットと比較

スペックを見てまず驚くのはR値に対しての重量とコンパクト性です。収納サイズにおいては同スペックを備えるサーマレストのネオエアーXライトNXTやNEMOのテンサートレイル・レギュラーマミーと比較しても圧倒的にコンパクトです。直径はナルゲン1Lのボトル程度、高さもコンパクトな深型クッカー程度です。

以下の表は同等の重量を備える代表的なエアマットを比較した表です。

ブランド名 モデル名 価格(税込) 重量 R値 サイズ 厚さ 収納サイズ 素材
Rab ウルトラスフィア4.5 20,900円 370g 4.3 183×51cm 8cm 18×9cm
20Dリサイクルポリエステル
サーマレスト ネオエアーXライトNXT 39,600円 370g 4.5 183×51cm 7.6cm 23×10cm
30Dリップストップナイロン
NEMO テンサートレイル レギュラーマミー 24,750円 369g 2.8 183×51cm 9cm 25.5×9.5cm
表20Dナイロン、裏40Dナイロン

重量は370gというのが1つの基準となっていて、今回紹介するRabウルトラスフィア4.5はサーマレストのネオエアーXライトNXTとサイズ、重量、R値、厚さはほぼ同様です。しかしながら価格は約2万円も安く設定されていることに驚きます。

高いR値を備える構造とデザイン

重量が370gで、且つR値4.3という高い数値を叩き出せるのは、非常に軽量で独創的な生地と特徴的な構造を採用しているからです。非常に軽量な生地と言っても登山で使用するエアマットとしての耐久性は維持されています。

まず1つ目に2層のTILT反射フィルムを採用していることです。TILTとはサーモイオンライニングテクノロジーという名で、繊維をチタンでコーティングし熱反射のエネルギーを効率的に体に戻してR値のスペックを高めています。

出典:Rab

もう一つがエアマットの中の構造です。内部は冷たい地面からの熱がエアマットの表面に上がってこないように、また体からの熱がそのままエアマットの底部に放射されないようにオフセット(いわゆる補正)されるようにデザインされています。通常マット内で熱が自由に移動できてしまうとマット外に放出されてしまうのですが、この構造によって熱をエアマットの中に閉じ込める役割があります。

R値の高いマットの多くが断熱材をエアーマット内に使用したり、エアマットに使用する生地の厚みを出すなどして重量が嵩んでしまうのですが、この2層のTILTとオフセット構造によって結果、軽量かつR値の高いエアマットになっています。ここまでR値が高いのにエアマットの外側の生地は20デニールのリサイクルポリエステルを使用しています。ちなみにサーマレストのネオエアーXライトNXTが30Dリップストップナイロン、NEMOのテンサートレイル・レギュラーマミーが表に20Dナイロン、ボトムに40Dナイロンを使用していることからもうわかるように、かなり尖らした作りです。

この20デニールのリサイクルポリエステルの内側にTPUコーティング、表にフルオロカーボンフリーのDWR加工が施されているので、耐久性を高め水滴をしっかりと弾きます。

もう1つ軽量化のためにマミー型を採用しており、この辺りはサーマレストやNEMOなどのエアマットと比較して大きな違いはありません。

厚みは8cmもあり睡眠の質をあげてくれます。

実際に活用した際のレビュー

最近の登山用エアマットの多くが口を使って空気を膨らませるのではなく、オプションでついてくる空気を膨らますことが可能なスタッフサックで対処するモデルが多いです。Rabのエアマット「ウルトラスフィア4.5も同様にロールアウェイ・スタッフサックが付属され、これを使って空気を膨らします。

専用のスタッフサックの中には、エアマット本体、ロールアウェイ・スタッフサック、リペアキットが同梱され、それぞれの重量は

  • エアマット本体:362g
  • ロールアウェイ・スタッフサック:70g
  • リペアキット:5g
  • 専用スタッフサック:23g
  • 合計:460g

となっており、重量スペックの370gはエアマット本体のみを指していると思われますが、実際に測ってみると8g軽かったです。

このロールアウェイスタッフサックは、エアマットに空気を入れるために使用するだけでなく濡れては困るシュラフやダウンジャケットを収納するスタッフサックとしても活用することができます。縫製部分にはシームテープが施され、中に入れたものを濡れから守ることができます。

空気を入れる時はエアーマットについたバルブにロールアウェイスタッフサックのバルブを連結させ空気を送り込みます。実際にどれくらいのスピードでマットを膨らますことができるか試してみると、約1分20秒で空気を入れることができました。

バルブを外す時は、勢いよく外すとエアマット側についたバルブも根こそぎ取れてしまって、空気が抜けてしまうので、少し丁寧に取る必要があります。

取った後もエアマット側のバルブには弁がついているので勝手に空気が抜けません。エアマットの空気調整はバルブの中心に備えられた赤い突起部分を上から強く押すことで空気が抜けます。これを使ってエアマットの柔らかさを調整することができます。

エアマットの表面は滑り止め加工が施されシュラフと接触した時に滑りづらいこと、またエアマット特有のバリバリとした音がしづらい特徴を備えています。また中に2層のTILT反射フィルム内蔵されていますが、マットの上で寝返りをうっても反射フィルムの音がしづらく快適な寝心地です。

R値4.3もあるので、夏場はオーバースペックのように思いますが、高所におけるテント泊では厳冬期を除いて活用することができる汎用性の高さも魅力です。

空気を抜く時はエアマットのバルブそのものを本体からはがすことで一気に空気を抜くことができます。エアマットから空気を抜くために圧縮させる必要もなくバルブを外したらそのまま折りたたんでくるくるとコンパクトにしてスタッフバッグに入れて撤収完了です。

スタッフバッグへは広い開口部を使ってエアマットを収納し、その後ゴムバンドを使って蓋を固定するような構造なので、収納時間も早く、寒い場所で撤収時間を短縮することができます。

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