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2024.06.02
サロモンの最新鋭モデル「X ULTRA 360 GORE-TEX」:あらゆる地形に対応したハイキングシューズ

サロモンの最新鋭モデル「X ULTRA 360 GORE-TEX」:あらゆる地形に対応したハイキングシューズ

サロモンのロングセラーモデル「X ULTRA(エックスウルトラ)」は、2012年のリリースから進化をし続け多くの登山者から人気を集めています。そして20243月に「X ULTRA 360」という名でアップデートされました。

今回はX ULTRA 360GORE-TEXが歴代のX ULTRAからどのように進化し今に至るのか?そしてX ULTRA 360GORE-TEXの長時間歩行を可能にするサロモン独自の疲労を軽減させるボトムユニットの特徴、そして高いフィット感という視点でハイキングシューズとしての魅力を紹介していきます。

基本コンセプトを変えずにより安定した歩行を目指すX ULTRAの進化

X ULTRAはヨーロッパ最高峰のモンブランを一周する「ツール・ド・モンブラン(TMB)」向けのシューズとして開発され、岩場、ガレ場、ザレ場、泥地、木の根などのあらゆる地形でしっかりとしたグリップ力と高いフィット感で安定した歩行が可能なシューズとして多くの登山者から人気を集めています。

2012年のリリースから数年おきに改良され続け、基本的なコンセプトは維持されつつ、より軽快に歩けるように改良されています。

2021年にリリースされたX ULTRA 4ではミッドソールからアッパー内部に足の骨格形状に合わせた立体的な新開発のシャーシ「アドバンスドシャーシ(ADV/C)」を内蔵し、リスフラン関節とショパール関節と呼ばれる足の中足部の2つの関節の可動域を制限することなくサポートし、下りでの捻挫抑制を期待できる、新しい切り口のシューズが登場したのは記憶に新しいです。

そして3年の歳月を経て2024年にリリースされたのが今回紹介する最新鋭モデル「X ULTRA 360GORE-TEX」です。

X ULTRA 4と比較するとコンセプトが大きく異なり、X ULTRA 360 GORE-TEXはより軽量で長距離の登山に適していると感じます。 今回八ヶ岳の全山縦走でX ULTRA 360 GORE-TEXを履きましたが、エナジーセルの衝撃吸収性と反発力を強く感じることができました。これは特に硬い岩盤に足を乗せたときに感じました。

対してX ULTRA 4は不安定な岩場に足をのせたときにバランスを保ちやすく、日帰り登山などで歩きやすいシューズを履きたいのだけど、足の筋力に不安があるといった登山者におすすめできるモデルです。またADV-Cシャーシによって可動域を制限せず歩行時の安定性を高め捻挫予防にも働きがあります。

独自のボトムユニットによる疲労軽減を搭載

X ULTRA 360GORE-TEXは以下3つのボトムユニットにより構成されています。

  • コンタグリップ:あらゆる路面状況でもしっかりとしたグリップ力を発揮するアウトソール
  • エナジーセル:地面からの衝撃を吸収緩和と高い反発力を高次元で両立するミッドソール
  • アドバンスドシャーシ:横ブレを防ぎ疲労を軽減する

この3つのシステムにより累積標高の高い登山やロングトレイル、路面状況が安定しない梅雨時期のハイキングなどで疲労を軽減してくれます。そして歴代のX ULTRAと比較しても非常に軽量なシューズに仕上がり、ローカットモデルで372g。ミドルカットでも393gという軽さを実現しています。

コンタグリップは濡れた岩場や地面でも安定した歩行が可能なように設計され、様々な角度の地面に足を置いてもしっかりと路面に吸い付くような感覚があり、特にスピードが出る下山時に安心して足を置くことができます。そして高い耐久性も特徴で、固い岩場やアスファルトなどでもアウトソールがすり減りづらく、ロングトレイルなどで安心して履くことができるハイキングシューズです。

エナジーセルはサロモンのトレイルランニングシューズにも使用されている強い衝撃を吸収してくれる素材で、足の疲れを軽減するとともに、着地した瞬間の反発力によって前へ前へと押し出してくれるサポート力が特徴です。

アドバンスドシャーシはアウトソールに埋め込まれた補強材で横方向のねじれを防ぐので、不安定な路面に幾度となく足をおく登山において足の疲労を軽減してくれます。僕はトレイルランニングシューズを履いて登山をすることが多いのですが、X ULTRA 360GORE-TEXに履き替えて登山をしたときに、頂上での休憩、登山を終えた時の足の疲れが大きく軽減されていることに驚きました。

手で包み込まれているようなフィット感

X ULTRA 360GORE-TEXのアッパーにはセンシフィットと呼ばれる、シューレースを引き上げるとつま先から足首部分まで一気に、そして均等にアッパーパネルが足全体を包み込むようにフィットしてくれます。これによってシューズの中で足ブレが起きづらく、パフォーマンスを低下せずに登山をすることができます。そしてスレやマメが出来づらくロングトレイルではとにかく安心感の高いシューズとして位置づけています。

レーシングシステムにはクイックレースを採用し、シューレースがほどけたり緩んだりする悩みが一気に解消します。登り・下りでの調整、また脱ぎ履きも非常に楽なので、テント泊登山では足を休ませるためのサンダルが必要なくなり、結果登山装備の軽量化にもなりました。

X ULTRA 360GORE-TEXはサロモン独自の機能が満載で、価格はローカットで18,700円(税込)、ミドルカットで20,000円(税込)と、他の登山靴と比べても非常にリーズナブルな設定が魅力です。価格が安いからといって機能性が劣るようなことはなく、ゴアテックス搭載で1泊以上の登山でも安心して使用ができるし、初心者向けの低山ハイキングから中上級登山まで幅広いシーンで活用することができる汎用性の高さも魅力です。

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