今回紹介するRabのエボリュートフーディは、汗で濡れても保温性が持続するプリマロフト社の革新的素材Evolveと、Rabの様々なウェアに採用されているMotiv™Aeroと呼ばれる非常に繊細なメッシュ構造で通気性と速乾性、吸湿発散性、さらに防臭加工技術を備えたシングルジャージニットを組み合わせた、今までにないミドルレイヤーに最適なアクティブインサレーションです。
今回は2024年大注目のRabエボリュートフーディのスペックを紹介し、着用した際の着心地の良さを踏まえて、どこよりも詳しく紹介をしていきます。
Rabエボリュートフーディのスペック
素材
今回紹介するRabのエボリュートフーディの最も特徴的なのがプリマロフトの革新的素材エボルブ・アクティブ・インサレーションを使用している点です。このインサレーションはポ゚ーラテックのアルファダイレクトと非常に似た特徴を備えており、通気性と保温性のバランスに優れており、ハイクアップ時にジャケットの下で湿気がこもりにくく、程よい保温性によって汗冷えがしにくい生地構造を備えています。
ポーラテックのアルファダイレクトの90と比較してみるとプリマロフトのエボルブの方が通気性が若干抑えられているように感じます。アルファダイレクト120と同等のイメージで、より肌寒い環境下で力を発揮してくれるインサレーションのように思います。
プリマロフトのエボルブにMotiv™Aeroと呼ばれる、Motiv™の中で最も軽量な素材を重ねています。この素材はジャケットの中が外気温よりも暑ければ通気をし、メリノウールのように吸湿をして拡散し速乾性に優れているので、登山中常にドライな状態を保つようにデザインされています。
プリマロフトのエボルブもMotiv™Aeroも速乾性に優れているので、行動中に着用した時に、ずっと湿っているというような環境になりづらい安心感があります。
サイズとシルエット
身長180cm、体重65キロの僕が着用しているRabのエボリュートフーディのサイズはUKMサイズで、ジャパンサイズでLです。シルエットはタイトすぎず、ゆったりしすぎずミドルレイヤーとして着用した時にシェルジャケットの下でダボダボしないちょうど良いレギュラーフィットです。
後ろ中心丈が74cmで、僕が愛用しているアークテリクスのカイヤナイトジャケットがMサイズで65cmなので、少し長めです。これは腰やお腹を冷やしづらく保温を目的としたミドルレイヤーと考えると理にかなったシルエットだと思います。
上からパタゴニアのフーディニMサイズを着用した時に、ジャケットの下からエボリュートフーディが出てしまうのでは?と考えましたが実際に着用してみてちょうど良いサイズで、多くのウィンドシェルやレインジャケットとも相性がとても良いです。
重量と価格
重量はMサイズで343gです。他社で代表的なミドルレイヤーに適したアクティブインサレーションでフード付きタイプと比較すると
- Rab「エボリュートフーディ」:平均重量343g/税込18,700円
- パタゴニア「ナノエア・ライト・ハイブリッド・フーディ」:平均重量335g/税込40,700円
- アークテリクス「プロトンフーディー」:平均重量415g/税込59,400円
- ホグロフス「L.I.Mアルファフード」:平均重量300g/税込49,500円
- ミレー「ブリーズバリヤートイⅡジャケット」:平均重量392g/税込36,850円
- モンベル「EXライトサーマラップパーカー」:平均重量200g/17,050円
- カリマー「インシュレーションLTフーディー」:平均重量430g/税込33,000円
- ノローナ「トロールヴェゲンプリマロフト100ジップフード」:平均重量528g/税込46,200円
このように比較するとまず1つに圧倒的な軽さを誇るわけではありませんがアクティブインサレーションの中では軽いモデルと言えます。そして1万円台で購入できるモンベルの「EXライトサーマラップパーカー」の次に手に入れやすい価格です。よく考えられたデザインでありながら税込18,700円で手に入れることができるというのがとにかく驚きです。
Rabエボリュートフーディのデザインと着心地の良さ
防風性に特徴のあるアクティブインサレーションはミドルレイヤーとして着用する以外に、3シーズンではアウターとしても使える汎用性の高さが魅力の一つです。そして登山をしていてアウターとして着用する時に欲しいと感じるのがハンドウォーマーポケットとフードです。
Rabエボリュートフーディにはジッパー付きのハンドウォーマーポケットが備わっており内側には体の熱が伝わりやすいメッシュ素材が使用されています。
フードは頭に気持ちよくフィットするようにデザインされており、プリマロフトのエボルブの起毛が頭全体、耳、頬に当たってとても気持ちよく保温してくれます。
外気温が入りづらいように裾と袖口には優しくフィットするバインディングが施されており、余計なドローコードやベルクロテープは一切使用されておりません。ウェア全体が伸縮性に優れているので動きを邪魔しない着心地の良さは、着用したままシュラフに潜り込んで気持ちよく、リラックスウェアとしても非常におすすめです。
登山口で気温0度、山の上は時間の経過でやや上昇して気温10度、風は穏やかという登山をしてきました。登山初めはロングスリーブのベースレイヤー、Rabエボリュートフーディというレイヤリングで歩き始めます。
エボリュートフーディを着用した途端に体の熱を程よく閉じ込め、体を暖かく保ってくれます。そして暑くなって立ち止まっていると徐々に体の熱がエボリュートフーディから外に出ていることがわかり、その速度はとてもゆっくりで急激な汗冷えを防いでくれます。
風が強い場所に出て寒くなれば、雪山であればハードシェルを着用、雪がない低山であればウインドシェルを着用、といったようなレイヤリングで行動すると寒くないし汗をかきづらい環境を作り出すことができます。これを応用すればバックカントリースキーやゲレンデスキー、雪山登山、冬の低山ハイキングといったウィンターアクティビティで大活躍することが容易に想定できます。