登山におけるスマートフォンは必須装備の1つになっている。登山口までの移動、登山中の写真や動画撮影、登山後の温泉探しや、旨いもの巡り。仲間や友人、家族へ登山中の安否を伝える道具として・・・と様々な機能を果たす。
スマホはこのような機能に便利だから、移動中に充電が切れたときのことは考えておきたい。そこで今回は山旅旅編集部で、おすすめのモバイルバッテリーを紹介する。
モバイルバッテリーで重視するポイントは3点。コンパクト性と重量とバッテリー容量。まずはじめに考えて起きたいのがバッテリー容量。次に重量で、重量が軽ければコンパクトになる。
iPhoneの内蔵バッテリーリスト
まずは自分のスマホがどれだけの内蔵バッテリーの容量をもっているかを知ることからはじめる。iPhoneで調べてみると以下のようになっている。
モデル名 | バッテリー容量 |
---|---|
iPhone15 | 3,877mAh |
iPhone15 Plus | 4,912mAh |
iPhone15 Pro | 3,650mAh |
iPhone15 Pro Max | 4,422mAh |
iPhone 14 | 3,279mAh |
iPhone 14 Plus | 4,325mAh |
iPhone 14 Pro | 3,200mAh |
iPhone 14 Pro Max | 4,323mAh |
iPhone13 mini | 2,406mAh |
iPhone13 | 3,227mAh |
iPhone13 Pro | 3,095mAh |
iPhone13 Pro Max | 4,352mAh |
iPhone12 mini | 2,227mAh |
iPhone12 Pro | 3,687mAh |
iPhone12 | 2,815mAh |
iPhone SE(第2世代) | 1,821mAh |
iPhone11 Pro Max | 3,969mAh |
iPhone11 Pro | 3,046mAh |
iPhone11 | 3,110mAh |
iPhone XR | 2,942mAh |
iPhone XS | 2,658mAh |
iPhone XS Max | 3,174mAh |
iPhone X | 2,716mAh |
iPhone 8 | 1,821mAh |
iPhone 8 Plus | 2,691mAh |
iPhone 7 | 1,960mAh |
iPhone 7 Plus | 2,900mAh |
iPhone SE | 1,624mAh |
iphone 6s | 1,715mAh |
iPhone 6s Plus | 2,750mAh |
iPhone 6 | 1,810mAh |
iPhone 6 Plus | 2,915mAh |
iPhone 5s | 1,560mAh |
iPhone 5c | 1,510mAh |
iPhone 5 | 1,440mAh |
iPhone 4S | 1,432mAh |
iPhone 4 | 1,420mAh |
比較をしてみると、画面サイズが大きい方がバッテリー容量が大きいことがわかる。自分のスマホのバッテリー容量がわかったら、次にどれだけの容量のモバイルバッテリーを購入すればフル充電を行えるかをチェックする。
モバイルバッテリーの容量に関しての注意点
ここで注意が必要なのは、充電時も電力は消費されるため、モバイルバッテリー容量の6~70%ほどで見積もっておくと良い。例えば3,000mAhの容量ならば2,100mAh程度が実際に利用できる容量となる。また、スマホのバッテリーもモバイルバッテリーも繰り返し使うことでバッテリーは少しづつ劣化していき、容量は減少していく。感覚で「短いな」と感じるほどになったら、再購入を検討する。
寒い場所ではバッテリー容量が減る
低い温度もしくは高い温度でスマートフォンを利用するとバッテリーの持ちが悪くなることがあると、アップルストアやgoogleストアで明言されている。適正温度は機種にもよるが、2023年10月現在で0〜35度での使用が良いと言われている。これはスマホだけでなくモバイルバッテリーでも同じことが言えるため、モバイルバッテリーの適正温度を確認しておくことも忘れないようにしよう。
モバイルバッテリーの適正温度は説明書を必ず読んでチェックするようにしましょう。おおよそ10〜45度での使用が良いとされていることが多いです。
バッテリーを冷やさないように持ち歩く
スマートフォン、モバイルバッテリーが熱くならないよう、また冷えないように持ち歩くことでバッテリーの低下を防ぐことができる。そこでおすすめなのがスマホ&モバイルバッテリー保温ケースだ。この保温ケースはアストロフォイルでスマホやモバイルバッテリを包んだ後にダイニーマケースに収納し、バッテリー低下を防ぐためのアイテムだ。
登山に欠かせないモバイルバッテリーの3つの要素
登山におけるモバイルバッテリーはどんなものでも良いわけではない。登山に欠かせないモバイルバッテリーの3つの要素を紹介する。
自分のスマホに適したバッテリー容量である
長時間の登山で安心してスマートフォンを使うには、大容量のモバイルバッテリーが安心。山のプラン、季節、山の高さによって最適なバッテリー容量を考えよう。
軽量・コンパクトで装備の軽量化を重視
登山では多くの荷物が必要になるため、軽量で持ち運びしやすいモバイルバッテリーが快適な登山につながる。機能が増えればサイズや重量も増えるのでシンプルな設計のモバイルバッテリーがおすすめだ。
高速充電: 充電速度
軽量でコンパクトなモバイルバッテリーを使用していても、充電が遅いと充電した状態で持ち歩く必要があるため邪魔になりがち。充電スピード(出力値)の高いモバイルバッテリーを選ぶのが登山では重要。
充電可能なケーブルに規格をチェック
スマホ以外にも充電したいアイテムにどのようなものがあるのかを確認して、ケーブルの規格を確認しておこう。USB-C規格が徐々に多くなっているが、古いヘッドライトやLEDランタンを使っている人は特にチェックが必要だ。
登山におすすめモバイルバッテリー
実際に登山時に活躍するおすすめのモバイルバッテリーを紹介する。自分のスマホの容量や、モバイルバッテリーを使って充電したい道具の規格をチェックして選ぼう。
シリコンパワーのモバイルバッテリー
シリコンパワーはUSBType-CのPD急速充電と、USBType-AのQC3.0急速充電に対応しています。
スマートフォン以外にも、ヘッドライトやランタンなどの登山用アクセサリーに対応しやすい規格の多さと、Ankerのモバイルバッテリーよりも1000円安い点に魅力があります。
PDとはパワーデリバリーの略で、通常の充電よりも約3倍以上の差があります。一般的な充電器が5W(1時間半で50%充電)とした場合PDは20W(30分で50%充電)です。
PDはUSBType-Cのみの規格なのですが、USBType-Cのケーブル全てがPDに対応しているわけではないので、注意が必要です。もしシリコンパワーのモバイルバッテリーを購入するならば、PD対応のケーブルを購入することで急速充電の恩恵を受けることができます。
この規格はiPhone、GooglePixelなど人気のあるスマートフォンが対応しています。
QCはQuickChargeの略称で、USB充電の約4倍も速くスマートフォンのフル充電ができます。この規格に対応しているのはAndroid端末が中心となり、持っているスマートフォンがAndroidであればその機種がクイックチャージに対応しているか確認するようにしましょう。
この規格はソニーモバイルXperiaXZ2、SAMSUNGGalaxyS9などを含む多くのAndroidスマートフォンに対応しています。
メーカー | シリコンパワー |
商品名 | モバイルバッテリー 大容量 |
容量 | 10000mAh |
重量 | 約180g |
サイズ | 9.05 x 6.2 x 2.22 cm |
おすすめポイント①出力ポートの規格が多い
おすすめポイント②PD20W/QC3.0の急速充電規格に対応している
おすすめポイント③最大20W出力で、iPhone13以上のシリーズへ急速充電が可能
おすすめポイント④アンカーのモバイルバッテリーよりも価格が安い
Anker 511 Power Bank
メーカー | Anker |
商品名 | 511 Power Bank |
容量 | 5000mAh |
重量 | 約170g |
サイズ | 約11.3×3×3cm |
おすすめポイント①リップスティック型でウエストポーチなどに収納しやすい
おすすめポイント②USB急速充電器とモバイルバッテリーの利便性を組み合わている
おすすめポイント③最大20W出力で、iPhone13以上のシリーズへ急速充電が可能
おすすめポイント④Anker独自技術の PowerIQ 3.0 (Gen2) を搭載
Semiro軽量 超小型モバイルバッテリー
メーカー | Semiro |
商品名 | なし |
容量 | 10000mAh |
重量 | 約195g |
サイズ | 約7.9×5.6×2.55cm |
おすすめポイント①ポケットに収納することができるサイズで容量が多い
おすすめポイント②LCD残量表示で充電容量を確認して計画的にスマホを使用することができる
おすすめポイント③USB-C,USB-Aの出力ポートを備え、入力はUSB-Cで高速にモバイルバッテリーへの充電が可能
Amazon限定ブランドCLIENA モバイルバッテリー
メーカー | CLIENA |
商品名 | なし |
容量 | 10000mAh |
重量 | 約185g |
サイズ | 約6.2×9.2×2.2cm |
おすすめポイント①Ankerで大人気のPowerCore 10000と重量やサイズ、価格がほぼ同様でありながら30日全額返金保証と新品交換保証と保証が充実している。
おすすめポイント②2ポートのUSB-TypeAの出力、1ポートのType-C、MicroUSBの入力が付いており、2種類の端子で充電が可能。
モッテル 10000mAh PD18W
メーカー | MOTTERU (モッテル) |
商品名 | なし |
容量 | 10000mAh |
重量 | 約174g |
サイズ | 約5.8×7.8×2.5cm |
おすすめポイント①クレジットカードサイズの大きさで持ち運びに便利。
おすすめポイント②USB-TypeA、Type-Cが1つづつ付いており、2種類の端子で充電が可能。
Anker PowerCore+ mini
メーカー | Anker |
商品名 | PowerCore+ mini |
容量 | 3,350mAh |
重量 | 約80g |
サイズ | 約9.5 x 2.3 x 2.3cm |
- おすすめポイント①形状がスティックタイプであるところ。ポケットに入れても嵩張りづらく、トレイルランに出かける場合は前面のポケットにスマホと一緒に充電しながら仕舞っておける。
- おすすめポイント②アンカー独自技術のPowerIQテクノロジーが実現するフルスピード充電が可能な点。接続すると自動で最適な充電方法に切り替わるという優れもの。おおよそ3~4時間で満タン充電が可能。
- おすすめポイント③カラーはブラック以外に、ゴールド、シルバー、ピンク、ブルーとあり、男性にも女性にも使いやすいカラー展開となっている。
MOXNICE モバイルバッテリー ケーブル内蔵
メーカー | MOXNICE |
商品名 | モバイルバッテリー ケーブル内蔵 |
容量 | 10000mah |
重量 | 290g |
サイズ | 19×10.6×3.7 cm |
- おすすめポイント①とにかく薄いという点。大きさで例えるならばトランプのような大きさ。角には丸みがあるのも特徴。
- おすすめポイント②ケーブルが内臓されており、ケーブルを忘れて充電が出来ないという心配が軽減される。またただでさえ、登山の道具がごちゃごちゃしている中、ケーブルがどこかにいってしまったという心配も少ない。またケーブルを使えば2台同時に充電も可能。
- おすすめポイント③1グラムあたりの充電容量が優秀。150グラムという重さではあるが、8,000mAhという充電容量は重さに対してのパフォーマンスが高い。
Anker PowerCore 10000
メーカー | Anker |
商品名 | モバイルバッテリー ケーブル内蔵 |
容量 | 10,000mAh |
重量 | 約180g |
サイズ | 約6×9.2×2.2cm |
- おすすめポイント①上記で紹介したモバイルバッテリーの中ではサイズは大きいものの、世の中にあるモバイルバッテリーの中では、10,000mAhという容量の中では世界最小、最軽量をうたうサイズ感。縦走登山などで複数回の充電が必要と言う場合には、これくらいの容量のモバイルバッテリーが安心。
- おすすめポイント②以前はブラックのみだったが、最近はビビットな青や赤、そして白が展開されている。登山道具の中で視認しやすい。
Anker PowerCore Fusion 5000
メーカー | Anker |
商品名 | PowerCore Fusion 5000 |
容量 | 5,000mAh |
重量 | 約189g |
サイズ | 約7×7.2×3.1cm |
- おすすめポイント①1台で2役こなすところ。モバイルバッテリーとしてはもちろん、折りたたみのコンセントプラグが付いているので、充電器としても機能する。登山終わりの温泉施設などで充電するには最適な作りといえる。
- おすすめポイント②2ポートのUSBが付いているので、仲間が困ったときにも一緒に使える。
10000mAh大容量&magsafe対応
メーカー | KLIFE |
商品名 | -- |
容量 | 10,000mAh |
重量 | 約185g |
サイズ | 約11×7×1.7 cm |
- おすすめポイント①magsafe対応だからケーブルが必要ない
- おすすめポイント②2ポートのUSBがmagsafe以外に付いているから登山道具の充電も可能
以上、アンカー製品が多いがそれだけ優秀なモバイル充電器を世に送り出しているという印象を感じる。ちなみに個人的にはAnker PowerCore 10000を使用しており、縦走登山などで大変重宝している。トレイルランにはちょっと嵩張るのでより軽量なものの購入を検討している。