息子が小学生2年生になり、基礎体力をつけさせたいと考えたときに、自分が行っている体力づくりの中で無理なく一緒に楽しんでできる事として「登山」があると考えた。
子供と一緒にいく登山で大切にしたい事
一緒に行くことで一番大切に考えたことは「楽しむ」という事。
危険であっては行けないし、キツ過ぎても行けない。だから比較的気候が穏やかな時期で、眺めも楽しめる山、登山道も歩きやすく、標高差が低い山。そして僕以外にも一緒に登山をしてくれる大人がいると尚良いと思った。
追加で望むとしたら、同い年ぐらいの同姓の子がいると、息子自身はより楽しめると思うが、大人の目を配る範囲が多くなるというデメリットもある。これは今回は適わなかったが、それ以外は全てがクリアできた山行だった。
メンバーは僕と息子と、登山歴の長いエキスパートな女子2名。登山をする山は「草津白根山」にした。
白根火山ロープウェイ山麓駅に車をとめ、国道脇の登山道へ。ここから出発。山の裾野には赤や黄色に色づく紅葉が望める。この時期は緑も残るからコントラストが美しい。
樹林帯が続く中、ロープを使って高低差のある山肌を登る場面があるが、こういうところが子供にとってはアスレチック気分で楽しめるようだ。なだらかな登りではあったけど、「まだあ~」とか「疲れた」という不満が漏れてくる。覚悟はしていたが思ったよりも早く出た。しかしながら草津白根にはこのように池が点在するので、景色の移り変わりで幾ばくか楽しんでくれていた。
子供が感じる登山への思い
まず最初に遭遇するこの池は「富貴原の池」という名前で、紅葉に囲まれる様が非常に綺麗だった。「ねえ~座りたい」と休憩から5分と立たないうちに不満が漏れるも、「座る場所を探そう!」とどんどん歩を進める。ここまで来ると残念ながら僕の頭の中に「楽しませる」というコンセプトが薄らいでくる。
斜度が柔らかい山道に出る前に、キツイ登りがある。ここで文句や不満のピークを迎えるも、鼓舞してなんとかかんとか登った。緩やかな山道を歩み進めると分岐点に出る。ここは鏡池方面に向かう。「鏡池」って鏡みたいになっているのかなあ?などと楽しみを煽るも「喉渇いた~」と無視される。
鏡池は鏡のようではなかったが、緩やかなくだりを歩くと近くまで行ける。下りは「楽ちん!」と勢いよく歩みを進める。勝手なもんだ。
登山を達成した子供が目にした景色
池を後に歩を進めるとこの景色に出会う。さすがにこの景色をみた息子は「うわあ~すごい!もう少しだ!」と嬉しそうに感嘆の声をあげた。僕の心は躍った。
食事を本白根山展望所で済ませる中、冷たい風が体に痛い。食事はラーメンとおにぎり。最後にホットレモンで体を温める。こういう時に感じる「寒い」→「あったかい」とか「お腹すいた」→「美味しい」という感動が、大人になっても覚えていたりするもんだ。大人になったら是非とも「ありがとう。あの時は。」と思い出して欲しいもんだ。大人気ないけど。
本白根山展望所を後にしロープウェー乗り場の山頂駅に向かう。共にした山仲間にも支えられ天気にも恵まれ楽しい登山となった。帰途車の中で「また行ってみたい」とは言っていたが、その時になってみないと真相はわからない。