MSRスノーシューのフラッグシップモデル「LIGHTNING™ ASCENT」と、ライトニングと入門機の「EVO」のいいとこ取りをした「REVO ™ ASCENT」に全く新しいバインディング“パラゴン・バインディング”が搭載された。
従来の両モデルはフロント3本、ヒール1本の計4本のストラップで固定をしていた。これが意外と面倒。とりわけ悪天候時や小休憩時には着脱にあまり時間を掛けたくないというのが本音だが、フロント3本による安定性と、最悪1本が切れてしまっても何とかなるという安心感には代え難かった。正直、手間のかかる作業として捉えていた諸兄も多いはずだ。
「この安定性と安心感を犠牲にすることなく、手間をどれだけ簡単にすることができるか」ということから生まれたのがこの“パラゴン・バインディング”だ。線(ストラップ)で絞め込むのではなく、面で捉えることによりホールド感が増し、着脱を容易にした。
一度その時に履いているブーツに合わせてしまえばヒールストラップの付け外しだけで脱ぎ履ぎも可能になった。この面状になったフロントストラップは、ウレタン製のハニカム形状メッシュにすることで伸縮性が生まれ、マウンテニアリングブーツ、スノーボードブーツ、スノーブーツなどブーツ形状にとらわれることなくフィットしてくれる。もちろんMSRのラボ、そして山でのテストが繰り返され、軽さ、耐久性、低温での性能が損なわれないなどの問題点はすべてクリアしている。そしてもう1点新しくなったのがバインディングベース。
ステンレス製のスパインフレームを内蔵したウレタン製のベースとなった。これはフロントがメッシュストラップになったことにより、ブーツのソールと接する部分だけを硬いフレックスを与えることで全体の構造を確実に支えるよう設計。パフォーマンスを最大限に発揮するポジションにブーツを固定でき、クランポンを効率的にコントロールする最高のフィットを実現してる。