樹氷とは、主に過冷却した水滴が、風によって樹木に吹きつけられて凍ったもの。-5℃以下の気温のとき風のあたるほうに大きく成長するという特性を持っており、主に東北の山々で楽しむことができる。
月によって変わる樹氷の違い
1月は成長期で、エビのシッポが発達し着雪も盛んに起こってくる。
2月は最盛期で、着氷と着雪が最も盛んで、大きな樹氷に成長する。
3月は倒壊期で、気温の上昇で樹氷はとけて細くなり、倒壊する。
樹氷を楽しめる山としては蔵王などが有名であるが、今回は秋田県北秋田市の森吉山(もりよしざん)の樹氷を紹介したいと思う。
まず樹氷観賞期間についてだが、平成28においては1月上旬~3月上旬。一般的には2月が最盛期という事だから、大きな樹氷を楽しみたいなら2月に入ってからがいいのかもしれない。
気軽に楽しめる樹氷の景色
次にアクセスだが、雪山をワッセワッセと歩く必要はない。阿仁ゴンドラを使って山頂駅までいっきにアクセスできる。また、このほど完成した山頂駅舎に隣接するビジターセンター「
しかしながら、樹氷観賞コースの道のりは厳しいのかというと、そうでもない。係の人たちが、雪踏みしてくれているので長靴であれば歩けるということ。
この森吉山のいいところは、一般の人でも気軽に樹氷が楽しめるところで、ゴンドラを使って到着した山頂駅舎からも樹氷を見ることが出来るし、徒歩5分で樹氷郡を観賞出来るのも魅力。
樹氷群がみられる「樹氷平」には散策コースがあり、1周約30分を使って樹氷の間をゆっくり散策することが可能だ。
樹氷期間中は毎日、樹氷が出来る仕組みを見てもらえる樹氷教室を開催している。肉眼では確認できない過冷却による樹氷ができる神秘をミネラルウォーターの入ったボトルで実演してくれる様は非常に面白い。子供も大人も思わず感嘆の声をあげることだろう。
美しい森吉山の樹氷
果てしなく広がる白銀のうねりと妖しく輝くアオモリトドマツの樹氷の群れ。樹氷や霧氷を縫っての林間スキーの素晴らしさを味わえるのも森吉山。
この樹氷を見に行くのに、東京から鉄道であれば(高速バス、空路など様々な方法が考えられるが)例えば新幹線を使って角館まで行く。そこから秋田内陸線を使って約5時間、阿仁合駅まで。駅からは乗合タクシーで約25分で阿仁スキー場という道のり。
この秋田内陸線+乗り合いタクシー+阿仁ゴンドラの料金がセットになった1日パスポート「森吉山観光パス(冬季版)」が、2016年1月9日(土)~2016年3月6日(日)の期間限定で販売される。秋田内陸線は全区間乗り降り自由というのも嬉しい。
鉄道・高速バス・空路いずれも秋田内陸線を使うことになるので、どちらがお得か勘定してもらえるといいと思う。