道具の使い方を知っている人ほど間違えやすいのが、コンパクトな日帰り登山用のザックの使い方だと感じています。グレゴリーのザックの場合は、35リッター以上になってくるとサイジングがでてきます(詳しくはバックパックブランド グレゴリーのザックについての記事を参照)。サイズ展開があるイコールウエストベルトがしっかり付いていて、背面長を合わせて重いものを背負うことを前提に作られています。20リッター内になってくるとサイズ展開が無くなってくるのには、あまりに重いものを背負う事がない、だから肩で背負う事を前提に作られているからなんです。
コンパクトなザックのウエストベルト
20リッター内の日帰り登山用のザックにもウエストベルトが付いています。1サイズなので、男性であれば175センチぐらいの身長を想定したウエストの位置になっているんですが、これで間違いやすいのが、身長の高い人がこのウエストベルトを自分の腰の位置に合わせようとして、ショルダーベルトを緩めて背負っているのをよく見かけます。
ウエストベルトの活用方法
こういったコンパクトな日帰り登山用のザックのウエストベルトは何の為に付いているかというと、加重を分散させるためではなく、アクティブに動くときに揺れるザックを身体に密着させておく為なんです。だから腰の位置で背負う必要はないんです。僕はそういうシチュエーションで使うザックではない時には、邪魔なのでとってしまいます。
例えば登山での降りのとき、飛んだときにバーンとザックが身体から離れて危ない。でもこのベルトが付いていることで、そういった危険を防いでくれます。他にはマウンテンバイクに乗ろうとか、クライミングで使うとか、リュックが離れてしまう事でバランスを失い危険を伴うような時に、ウエストベルトが必要になってきます。それ以外の時、例えば普通に歩いている分には必要ないです。
コンパクトな日帰り登山用のザックの場合はしっかりショルダーベルトを正しい位置に引き上げて背負って、必要に応じてウエストベルトを付けるという使い方が正しいです。
考え方でザックの種類は3つ
考え方でザックの種類は3つ。フラグシップで全部カスタマイズできて、自分にピッタリなザックが探せますよっていうモデル。
そうじゃなくて、価格が控えめで1泊2日ぐらいのそんなに重くない荷物を背負う事を前提に作られたモデル。本当はカスタマイズできることが理想だけど、そうするとコストが高くなるのでLとMの2サイズ展開で、一般的な体系であればMで大抵の人をカバーでき、ウエストベルトがしっかり付いていて、男女別で展開されているというもの。
軽い荷物しか入れない、だからシビアではなくなってくるので1サイズのみのシンプルな考え方のモデル。という3種類に大別することができると思います。この1サイズ展開の間違った使い方をお伝えしましたが、ご自身が持っているザックと使い方を改めて整理して、正しい使い方で登山を楽しみましょう。