はじめての海外旅行がジョンミューアトレイルを歩くことになった出会いについては、前回お話したので今回は実際にトレイルを歩いて気付いた事を主に話していこうと思います。
ロングトレイルという気ままな旅
ロングトレイルは、ピークハントを目的としない気ままな旅を満喫できるもので、約1ヶ月という長い期間を通して自然に身をおく心地よさと、距離に捉われずに自由にプランを練ることができるという事で、時間を有意義に使うことが出来たと感じました。
そんなロングトレイルという旅の道中に感じた事や、よい事だけじゃない不安だった事、辛かったことなどを今回の「実践編」と次回の「装備編」とでお話していきます。
ロングトレイルを気軽に楽しめる環境
トレイルの途中で立ち寄った食糧品店
ロングトレイルを楽しんでいる最中、食材を調達する目的でトレイルから外れて町に下りる事があるんです。町までの距離が歩いておおよそ5時間ほどの近い距離で、しかもトレイルには人が少なく手付かずの自然が残っている。これを日本の環境と照らし合わせると凄い事だなあと思ったんです。
本物のウェルダネスに触れてみて
例えば日本の北アルプスを歩いていれば、何かしら人工物と遭遇するのがあたりまえだし、シーズン中は行列に遭遇することもあります。でもアメリカのトレイルには本当に何もないんです。トイレもない、水道もない、これこそ本物のウェルダネスっていう自然が目の前にあって、人で溢れていないんです。
トレイルの途中にあるキャンプ場ではレストランやショップも併設
これには幾つもの理由があると思うんですが、1つにトレイルに入る為の入場規制があるんです。入場する為には許可証が必要で、しかも1日に入る人数を制限しているんです。そういう厳しい管理をされているが故に町からちょっと歩くだけで、これだけの大自然に触れることが出来るんだと、ありがたい気持ちになります。
自由で責任感のあるロングトレイル旅
大自然の中でテントを張って寝るんですが夜には真っ暗になります。日本のようにテント場があって、そこに人が集まるという環境ではないので基本独りぼっち。明かりも自分が発するもののみです。テントはトレイルのどこでも自由に張ることができるので、平らで寝やすそうな場所を見つけて寝床を決めます。
こういう孤独感がある事は出発前から想像でき、何度かの宿泊で慣れると思っていたんですけど、結局慣れることはなかったですね。最後まで夜になると不安になることが多かったんですが、それでも体は疲れているので基本は直ぐに寝ることが多かったです。(笑)
ロングトレイルで選択した装備
ロングトレイルでは軽量を重視して野宿する人も多いと聞いてたんですけど、夜中に動物に起こされないかといった不安も多かったので私の場合はテントを持っていって泊まりました。夜には焚き火をして星を見てのんびり過ごして、眠くなったらテントに入って寝る、という生活をしていました。今思えばとっても贅沢なひとときです。
急がず楽しむジョンミューアトレイル
1日に歩いた距離はおおよそ12,3キロ、早い人だと20キロ歩いちゃうみたいです。私はのんびり過ごす事を大事にしていたので、めっちゃ気に入ったポイントを見つければ、そこでコーヒーを飲んで1時間、例えば昼寝をしてというように、ゆっくりゆっくり前に進みました。
ジョンミューアトレイルの気候
PCTの中でもジョンミューアは基本、ずっと天気がいいんです。上に行くとオレゴン州になるんですけど、そこでは降雨量が多くなって湿潤な日本の気候に似ていたりしてるんです。常に青空が多く景色を楽しめる分、大変な事もやっぱり付きまといます。この事については次回の装備編でお話ししたいと思います。
第1回:初めてのロングトレイル『ジョンミューアトレイル ~出会い編~』
第2回:初めてのロングトレイル『ジョンミューアトレイル ~実践編~』
第3回:初めてのロングトレイル『ジョンミューアトレイル ~装備編~』