メスティンを購入したら、はじめに行う儀式のようなものがあります。それがバリ取りとシーズニングです。今回はこれらの方法について紹介していきます。
何故バリ取り・シーズニングを行うのか?
メスティンは何の加工もされていない無垢のアルミを整形した状態で販売されています。多くのクッカーはこの状態から、手を切らないように角を削ったり、アルミ臭が料理にうつらないようにアルマイト加工がされています。
メスティンはこれらの加工がされていないために、購入したらバリ取りとシーズニングを行う必要があります。
バリとは旋盤加工などの切断・切削の際に、加工面に生ずる不要な突起を指します。メスティンには本体や蓋のフチにこのバリが生じており、これを削ることで蓋が締まりやすくなり、また手をケズつける心配が軽減されます。
シーズニングとは、アルミに皮膜を作ることで、食材にアルミ臭をつくのを無くしたり、アルミの表面を保護し、腐食を防ぐようにすることです。
バリ取りに関するポイント
- 目の細かなサンドペーパーを使用する
- 一度行うだけで問題ない
- 誰でも簡単に行うことができる
シーズニングに関するポイント
- 米の研ぎ汁を使う
- 本体だけでなく、蓋もシーズニングを行う
- 焦げ付くようになったら必要に応じてシーズニングを行うと良い
メスティンのバリ取りについて
バリ取りとは
購入したてのメスティンはふちの部分がザラザラしています。さらにふちが尖っているので、メスティンを洗う、蓋をしめるときなど、不意に手を切ってしまうことがあります。だからバリ取りは欠かさず行いましょう。
バリ取り方法
目の細かなサンドペーパーを準備します。今回使用したサンドペーパーは布ヤスリ240番です。数が多くなると目が細かくなってきます。
本体と蓋のふちの部分をサンドペーパーで磨いていきます。蓋をしやすくするために、本体のほうは外側から斜めに磨いていき、蓋のほうは内側から斜めに磨いていきます。これによって蓋をしやすくなります。
指でふれてみて、ざらつきがなくなっていたらメスティンのバリ取りは完了です。
メスティンのシーズニングについて
シーズニングとは
メスティンはアルマイト加工といって、人工的に酸化皮膜(アルミの酸化物)を生成させる表面処理がされていません。だからそのまま使用すると、傷つきやすく、摩耗しやすくなります。メスティンをシーズニングすることで、料理をしたときのアルミ臭と、火をかけたときに出る黒ずみを防ぐと共に、メスティンの表面を守る役割を担います。
山ごはん用のクッカーによくみる「アルマイト加工」というのは皮膜加工のことですが、メスティンではこれがされていません。だからシーズニングをして膜を張ってあげることで、焦げ付きを軽減させることができます。
シーズニング方法
シーズニングには米のとぎ汁を使います。とぎ汁を鍋にいれてメスティンを入れます。蓋にも火をかけてフライパンのように使用することができるのがメスティンの良さなので、蓋もしかっりシーズニングを行います。
火にかけて沸騰したら20分ほど煮込みます。こうすることで米の皮膜ができます。
メスティンの鏡面加工
鏡面加工とは
メスティンを使い続けていると汚れてきます。アルミむき出しのメスティンだからこそできるのが鏡面加工です。これを行うことで鏡のようなきらきら輝くメスティンが完成します。
準備するのは
- 研磨剤
- 軍手
- 耐水性やすり800番、1000番、1500番
- 布
- あて木
メスティンの鏡面加工方法
はじめにメスティンをしっかりと洗い乾かします。そのあと耐水性やすりで800、1000、1500という順番で磨いていきます。番手の粗いものから徐々に細かいものへと磨いていきます。
最後に研磨剤を柔らかい布にとって磨いていきます。あて木をして磨くと綺麗に磨きやすいです。
最後に布で拭き取ったら完成です。蓋に刻印されたトランギアのロゴがきらりと光るさまがかっこいいです。