ファストパッキングではトレイルランニングシューズを活用することが多い。その上で高山、長期縦走となると天気が読みづらいのでゴアテックスモデルという点を重視する。更にローカットなので小石などがシューズの中に入らないようにゲイターを装着すると調子が良い。これらを全て包括するかのようなバランスに優れた新型シューズがサロモンから登場した。その名もクロス ハイク ミッド ゴアテックス。
サロモンのクロス ハイク ミッド ゴアテックスとは
サロモンのグリップ・クッション・反発性能に優れたトレイルランニングシューズのベストセラーモデル「スピードクロス5」をベースに、ミッドカットに仕立てた新感覚のハイキングシューズがクロス ハイク ミッド ゴアテックス。
おすすめポイント
- ハイカットだけど走れる登山靴
- ファストパッキングに最適
- マッドな地面におけるグリップ力が素晴らしい
- 軽量で歩きやすい
商品概要
ブランド | サロモン |
商品名 | クロス ハイク ミッド ゴアテックス |
商品説明 | 多方向ラグ、シームレスなクローズドメッシュ構造、防水性のある GORE-TEX メンブレンを備え、どこでも、どんなコンディションにも対応するように設計されたシューズ。 |
価格 | ¥20,000+税 |
重量 | 396g(片足/メンズ27センチ) |
スタックハイト | 20mm/10mm (10mm drop) |
管理人の評価レビュー
総合評価 | ★★★★☆ |
快適性 | ★★★★☆ |
軽量性 | ★★★★★ |
グリップ力 | ★★★★★ ※特にマッドなコンディションにおける地面 |
クッション性 | ★★★★☆ |
価格 | ★★★★★ |
登山靴卒業の1足目に是非おすすめ
登山に出かけると、がっちりとした登山靴を履いている方々を多く見かける。僕も登山を始めたばかりは片足重量約800gの登山靴で登山をしていた。デメリットは重く、窮屈で、できれば履きたくない。
今回紹介するサロモンのクロス ハイク ミッド ゴアテックスは、片足重量396gという驚異的な軽さで、とにかく歩きやすい。というかこれで走れてしまう。ミッドカットで走れるシューズというのは、なんとも新鮮だ。
ファストパッキングではトレイルランニングシューズを活用すると冒頭に書いたが、快適であることに重心を置いた判断であり、プロテクション性能に難があるというのは重々承知だ。岩稜帯で踝をぶつけて痛い思いをする。ガレ場では脚力でカバーして不安定な登山道を進んでいく。シューズの中の砂利に不快感を抱くこともある。
サロモンのクロス ハイク ミッド ゴアテックスは登山靴とトレイルランニングシューズの良いところ取りで快適性とプロテクションを兼ね備えたシューズに仕上がっている。
サロモン クロス ハイク ミッド ゴアテックスの特徴
クロス ハイク ミッド ゴアテックスに足を入れて歩いてみると、非常に軽く感じるのが不思議だ。僕なりの見解だが、足首周りの動きやすさ、シューレースとタンの作りによるフィット感、シューズに触れる部分の柔軟性のある素材が、軽快な歩きを実現させているように思う。ここからは1つ1つのシューズの特徴を紹介していく。
アウトソール
マットコンディションな路面での素晴らしいグリップ力を発揮してくれるサロモンの"スピードクロス"のボトムユニットはそのままに、泥道、草地、砂地などでのグリップ力は素晴らしいの一言だ。アウトソールのブロックパターンを見ると解るのだが、ファストパッキングで活用しているサロモンのセンスライドのアウトソールと比較すると、広めのブロックパターンで、ラグが大きく深い。これによって、より地面に強くグリップし、安定感が増す。
広いブロックパターンだから泥が詰まりにくく、グリップ力のパフォーマンスも落ちづらい。アウトソールの素材は粘着力があり、岩場などでもグリップ力を発揮してくれる。
今回は傾斜角度が高い八ヶ岳の地蔵尾根で試したが、土を掴む力は見事で滑ることなく安心安全に登山を楽しめた。
ガゼットタン・クイックレース
タンはガゼットタンといって、アッパーとタンがつながっている。小石や雨は特にシューズのアッパー部分から侵入しやすいので、隙間のない作りによって快適に過ごせる。雨によってソックスは濡れないし、小石や砂などの侵入も防いでくれる。
クイックレースはサロモンシューズのお気に入りのシステムだ。シューズはサクッと締めることができ、サクッと脱ぐこともできる。締めたあとはタンに配置されたポケットに収納する。シューレースを枝に引っ掛けたり、解けて結び直すという動作からおさらばだ。
アッパー
クロス ハイク ミッド ゴアテックスという名前の通りゴアテックス搭載の防水仕様。ゴアテックス搭載だとシューズ全体が硬い、重いというイメージがあったがそんなことは全く無く、指や足首の可動域は広い。だから軽やかに動きやすく、ファストパッキングのように走ったり、早歩きで移動するようなシーンで活躍してくれる。足首後部(アキレス腱部分)は伸縮素材で出来ているので、縦方向にスムーズな足さばきが可能だ。
ここまで特徴を細かくみてきたが、登山靴、トレイルランニングとも言えない新型シューズという位置づけで、様々なシーンで快適な履き心地を提供してくれるだろう、ということが理解頂けたと思う。これから秋から冬にかけて中低山の登山が楽しい時期だ。是非強靭な登山靴から開放されてみて欲しい。そしてファストパッキング向けの安定したシューズとして使ってみて欲しい。