防水性に優れた登山靴の多くが重く、ゴワついたアッパーであるのに対して今回紹介するサロモンのX ULTRA PRO GORE-TEXは軽量かつ、ストレッチ性のあるGORE-TEXアッパーの採用で、靴下のようにフィットする特徴があります。グリップ力の高いラバーと安定性と動きやすさを備えたミッドソールを採用した新ハイキングシューズ「X ULTRA PRO GORE-TEX」を八ヶ岳縦走で試してみたのでレビューしていきます。
おすすめポイント
- ソックスのようにピッタリとフィットして足と足首をホールドするため、ローカットだけど細かな石がシューズの中に入りづらい
- ミッドソールにはADV-C Chassisを採用し足首の関節を保護
- 不安定な岩場などに足をおいても安定を保つアウトソール
- 外部の湿気をシャットアウトし汗によるムレも防止
商品概要
ブランド | サロモン |
商品名 | X ULTRA PRO GORE-TEX |
商品説明 | あらゆる地形を確実に捉える、最もグリップ力の高いラバーを採用したボトムユニットの上に、安定性と動きやすさで定評のある ADV-C Chassis が組み合わされています。 |
価格 | ¥19,800 |
重量 | 337g(片足/メンズ27センチ) |
ドロップ | 11mm |
管理人の評価レビュー
総合評価 | ★★★★☆ |
快適性 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★★☆ |
安定性 | ★★★★★ |
クッション性 | ★★★★☆ |
価格 | ★★★★★ |
X ULTRA 4 GORE-TEXが堅牢且つ安定感に優れたシューズとするならば、今回紹介するX ULTRA PRO GORE-TEXは、安定感を踏襲しつつ、より軽量な作りを実現させ、俊敏な動きにも対応したハイキングシューズといえます。重量は337gと軽量でアッパーにはストレッチ性の新しいGORE-TEXを採用しています。
このストレッチ性のあるGORE-TEXとシュータンがないので、ソックスを履いているかのようなぴったりとしたフィット感とサロモン独自の足を包み込むような”センシフィット”で足をホールドするため、ぬかるみや岩稜帯、ガレ場などの登山道でも安定感があります。足の中でのブレが少ないので、ロングトレイルや縦走登山など、長い距離を歩くような登山プランに最適です。
八ヶ岳の中でも急坂で有名な御小屋尾根を使用した阿弥陀岳への登山、またそこから中岳のコルの下山でも安定感は素晴らしく、ガシガシ登ることができるし、下山時も落石を誘発するような歩きがなく快適でした。
怪我の防止に優れたミッドソールとアウトソール
ミッドソールにはX ULTRA 4 GORE-TEXと同様にADV-C Chassisを採用し足首の関節を保護してくれます。 ハイキングや登山において最も多い怪我としてあげられる足首の捻挫ですが、足首が柔らかく捻挫の心配がある人には特におすすめしたいです。
ADV-Cの詳細は以下をご覧ください。
登山靴から軽量なハイキングシューズに移行しようと考えている人の多くがローカットによる足首保護を心配されますが、ミッドソールだろうがローカットだろうが捻挫をするときは同様です。ミッドソールであることのメリットはくるぶしが岩などに当たらないよう保護し、細かな石がシューズの中に入りづらいようになる程度だと考えるべきです。
X ULTRA 4 GORE-TEXは足の形状に合わせてソックスのようにピッタリとフィットして足と足首をホールドするため、ローカットだけど細かな石がシューズの中に入りづらいように作られています。これがファストハイクでは最高なんです!
アウトソールには様々な地面に対応するContagrip® MAが採用されており、濡れた路面や岩などへ足を置いた時の安定感は素晴らしく、特にファストハイクなど走る歩くを繰り返すような行動には安心感をもたらしてくれます。
トレイルランニングシューズのアウトソールと比較すると安定感に重きを置いた作りなので、柔らかすぎず硬すぎず、不安定な岩場などに足をおいても安定を保ちます。だけど走れてしまう軽快な作りが魅力です。
快適な履き心地が持続する理由
一昔前のGORE-TEXシューズはムレによる足のトラブルがつきものでした。X ULTRA 4 PRO GORE-TEXはストレッチのみならず、外部の湿気をシャットアウトし汗によるムレも防止した特徴を備えています。
また足の形状にマッチしたインソールがクッション性もさることながら通気性も備えており、長い距離を歩いても足をドライに保ってくれます。
クイックレースとレースポケットによる着脱のしやすさ
登山をしているとシューレースが解けるなどのアクシデントに見舞われることがしばしばあったのですが、サロモンのシューズを愛用するようになってからは、このストレスから解放されます。これがクイックレーステクノロジーです。
クイックレースはその名の通り、一発で足の先から足首全体までを均一にフィットさせることができ、余ったシューレースはレースポケットに収納することができます。登山靴の着脱も早く行えるため山小屋やテント内の行き来にストレスを感じません。
またシューレースが緩んだりすることも少なく、逆にシューレースを強く結びすぎてしまった時にも簡単に調整ができるので登山靴周りのストレスから解放されます。
まとめ
ファンの多いX ULTRA 3から、X ULTRA 4への進化、さらにより軽量にフィット感に特徴を備えた今回紹介したX ULTRA PRO。前モデルも履いている僕としてはX ULTRA 4 GORE-TEXは岩稜帯の多い縦走登山に。X ULTRA PRO GORE-TEXはより軽快にファストハイクを楽しむときや、低山ハイキングまでをカバーするシューズとして、より細かくシューズの選択肢を広げています。
過去ミッドソールのハイキングシューズを愛用していましたが、より軽量で更に安定感も備えたX ULTRA PRO GORE-TEXを履くようになってからは足さばきの良さもあり、ミッドソールの出番がなくなってしまいました。