モンベルのレインウェアは優れたコストパフォーマンスと、防水性・透湿性・軽量性を兼ね備えた豊富なモデル展開が魅力です。登山用のレインウェアは全部で9種類あり、何を選べばいいか、迷う人も多いようです。
そこで今回は、登山におけるモンベルのレインウェアの選び方と、モンベルのレインウェアの特徴と機能を紹介します。
※表紙画像・記事内画像の出典:モンベル
モンベルのレインウェア9種類の比較
以下の表はモンベルのレインジャケット種類を比較できる表です。
※横スクロールで表がスクロールできます。番号 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
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商品名 | ストームクルーザー | トレントフライヤー | レインダンサー | ピーク ドライシェル | レイントレッカー | バーサライト | コンバーチブル レイン | サンダーパス | レインハイカー |
価格(税込) | ¥22,880 | ¥25,080 | ¥18,480 | ¥26,180 | ¥15,950 | ¥16,060 | ¥17,050 | ¥10,560 | ¥8,470 |
重量 | 254g | 194g | 335g | 185g | 188g | 134g | 243g | 325g | 252g |
素材 | ゴアテックス ファブリクス3レイヤー | ゴアテックス パックライトプラス | ゴアテックス ファブリクス3レイヤー | ゴアテックス シェイクドライ | ゴアテックス インフィニアム™ ウインドストッパー® ファブリクス 2レイヤー | ゴアテックス インフィニアム™ ウインドストッパー® ファブリクス | ドライテック®3レイヤー | ドライテック®3レイヤー | ドライテック®2レイヤー |
素材厚み | 20デニール | 12デニール | 50デニール | -- | 20デニール | 10デニール | 15デニール | 50デニール | 50デニール |
耐水圧 | 50,000mm以上 | 50,000mm以上 | 50,000mm以上 | 50,000mm以上 | 30,000mm以上 | 30,000mm以上 | 20,000mm以上 | 20,000mm以上 | 20,000mm以上 |
透湿性(g/m²・24hrs(JIS L-1099B-1法)) | 35,000 | 44,000 | 25,000 | 80,000 | 43,000 | 43,000 | 15,000 | 15,000 | 8,000 |
パンツ展開 | ◯ | ◯ | ◯ | ✕ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
パンツ重量(メンズ平均重量) | 195g | 162g | 258g | -- | 153g | 110g | 252g | 242g | 196g |
パンツ価格(税込) | ¥14,850 | ¥15,950 | ¥12,650 | -- | ¥10,450 | ¥11,440 | ¥11,880 | ¥6,930 | ¥5,610 |
この表を見ると分かるように素材が大きく、分けて3グループになっています。ゴアテックスファブリックスを採用したモデルが4種類(番号1〜4)。ゴアテックスインフィニアムウィンドストッパーファブリクス(以下、ゴアテックスインフィニアム)を採用したモデルが2種類(番号5・6)。モンベルの独自素材ドライテック(以下、ドライテック)を採用したモデル3種類(7〜9)という内訳です。
価格はゴアテックスファブリクスを採用したモデルが2万円前後と高価で、ゴアテックスインフィニアムを採用したモデルは1万5000円前後、ドライテックを採用したモデルは最も安いもので8000円台から購入することができます。
モンベルのレインウェアの選び方
優れた耐水性と強度、そして安定した透湿性を誇るゴアテックスファブリクス(番号1〜4)は、安心感が高いレインウェアです。よって縦走登山や岩場の多い高所登山での使用に適しています。
ゴアテックスインフィニアム(番号5・6)は、優れた透湿性があるので、湿度の高い夏山登山や、低山登山におすすめのレインウェアです。
ドライテック(番号7〜9)は価格が抑えめなので、初心者登山におすすめのレインウェアです。コンバーチブルレインジャケット(番号8)は袖や膝下部分を取り外すことができる玄人向けのレインウェアです。
この中でも、3シーズンの登山でシーンを選ばず使用することができることから、最も人気があるモンベルのフラッグシップモデルがストームクルーザー(番号1)です。
モンベルのレインウェアの特徴
モンベルのレインウェアのすべてが他のメーカーと比較してもコストパフォーマンスに優れ、購入しやすい価格設定が魅力です。難を言えば、あまりにも多くの人が購入しているレインウェアなので、自分と同じレインウェアを着用している人に多く遭遇することで、人違いを起こしてしまう可能性があることです。
価格が安いからといって機能性を落としていないところがすごいところです。
縫製箇所が少ない独自パターンを採用
レインウェアはバックパックの負荷がかかる為、表生地に耐久性を備えた素材が使われています。モンベルのレインウェアはさらに負荷がかかる肩周りについて、縫製箇所を極限まで減らしリスクを減らしたシンプルな構造に仕上げています。
生地の縫い合わせにおける軽量化
レインジャケットの生地と生地の縫い合わせ部分にチェックしてみてください。縫い糸が露出していないことがわかると思います。モンベルはスマートソーイングと呼ばれる縫い合わせ部分の余分な部分を取り除く技術によって軽量化を行い、さらにシームテープ処理を施すことで防水性を確保しています。
フィット感の高いフード
レインウェアを着用していても顔に当たった雨が滴って、レインウェア内の衣類を濡らしてしまう場合があります。このようなリスクを極力避けるために、3方向から多角的にフィット感を出すフードを採用しています。フードのツバの先端には芯を入れて、上から振る雨が顔に当たらないように作られています。
組み合わせで選べるレインジャケットとパンツの別売り
上下セットの販売ではなく別売りなため、上下で違うサイズやモデルを選ぶことができます。ジャケットは軽量性重視、パンツは耐久性重視というような組み合わせが可能です。
ポケットの配置にも気を配った作り
レインジャケットの上からザックを背負って、ショルダーハーネスやヒップベルトにポケットが重ならないように配置されています。行動中にレインジャケットのポケットから物の出し入れがしやすく作られています。
登山シーンに応じてモンベルのレインジャケットを紹介
優れた機能としなやかさを備えるレインウェア『ストームクルーザー』
ゴアテックスのシーニットバッカーテクノロジーを採用したレインウェアです。レインウェア内部が蒸れてもべたつかず、さらりとした着心地を維持します。
おすすめの登山シーン:3シーズンの低山登山、縦走登山
ビットジップを備えた軽量なレインウェア『トレントフライヤー』
ゴアテックスバックライトプラステクノロジーを採用したレインウェアです。非常に軽量ながらピットジップを備えているため、通気性に優れており、ハードなアクティビティにも活用できます。とにかく暑がりで、汗っかきな人におすすめのレインウェアです。
おすすめの登山シーン:3シーズンの低山登山、スピードハイク、トレイルランニング
価格を抑えたゴアテックス製レインウェア『レインダンサー』
ゴアテックスファブリクスを使用したモデルとして、最もリーズナブルな価格を実現したレインウェアです。厚手の生地なため耐候性と耐久性に優れており、運動量が少なく、しかしながら外は寒いというシーンに適したレインウェアです。
おすすめの登山シーン:初春、晩秋における低山登山、高所登山
ゴアテックスシェイクドライを採用したレインジャケット『ピーク ドライシェル』
ゴアテックスシェイクドライはゴアテックスメンブレンが表地となっている2レイヤーのレインジャケットです。表地が省かれているため、耐久性は落ちますが、その分軽量でしなやかさが特徴です。表地がないため保水せず撥水加工の必要もありません。
おすすめの登山シーン:トレイルランニング
優れた透湿性と柔らかい着心地が特徴のレインウェア『レイントレッカー』
軽量性としなやかな着心地、運動性を高める独自のパターン、そして耐候性に意識したベルクローテープとドローコードを採用したゴアテックスインフィニアムを採用したレインウェアです。
おすすめの登山シーン:3シーズンの低山登山、スピードハイク
モンベル最軽量モデルのレインウェア『バーサライト』
軽量コンパクト性を実現したモデルです。ベルクロテープやドローコードなどを排除し、シンプルな作りながらも、フードからの雨をシャットアウトし高い耐水性も実現した装備の軽量化にインパクトを及ぼすレインウェアです。
おすすめの登山シーン:トレイルランニング、スピードハイク
袖と膝下をジッパーで分離できる特徴的なレインウェア『コンバーチブル レイン』
ジャケットはジッパーで袖部分を取り外すことができ、天候と温度の変化に対応できるレインウェアです。発汗量が多く、長袖でなくても問題がないシーンで活躍するレインウェアです。
おすすめの登山シーン:樹林体の多い低山ハイキング
初心者登山者におすすめのレインウェア『サンダーパス』
モンベル独自の防水透湿性素材ドライテックを使用した初心者登山者にもおすすめのレインウェアです。3レイヤーのため耐候性と耐久性にも優れており、低山登山におすすめのエントリーモデルです。
おすすめの登山シーン:3シーズンの低山登山
ハイキングにおすすめのレインジャケット『レインハイカー』
エントリーモデルながら高い防水性と多彩な機能を備えたコストパフォーマンスに優れたレインウェアです。2レイヤーを採用しているため、夏山における低山登山、ハイキングからキャンプまであらゆるシーンで活躍します。
おすすめの登山シーン:3シーズンの低山登山、ハイキング、キャンプ