装備の軽量化は何かを我慢したり、快適性が損なわれることになると勘違いされる方も多いのですが、決してそうではなく、登山で持ち歩く装備の見直しと、余計な装備を洗い出して、全体の装備重量を減らし、より安全で快適な登山を目指すことを目的とします。
今回は日帰り登山の装備の軽量化を目的として、装備の一覧を紹介するとともに、余計な装備の指摘をしていきたいと思います。
日帰り登山で重視することを整理しよう
あなたは日帰り登山で何を重視しますか?僕が重視することは、以下の4つです。
- 山の頂上でランチを楽しむ
- 登山中に快適・安全に行動する
- 怪我をしてしまった時に応急処置ができる
- 道に迷ってしまった時に対処ができる
ほとんどの登山者の方が重視することと同じだと思います。それぞれの重視するポイントに対してどのような道具を持ち歩いているか装備一覧を紹介します。
山の頂上でランチを楽しむための軽量装備一覧
日帰り登山において最も軽量化のインパクトが高いのがランチを楽しむための装備です。今回はお湯を沸かしてカップラーメンとジップロック飯を食べる装備としています。
お湯を沸かす為の装備一覧
お湯を沸かすために使用する燃料は固形燃料です。固形燃料は最も軽量且つコンパクトで、初心者の方にも扱いやすい為、装備の軽量化を考えている方にとてもおすすめです。このセットで350mlのお湯を2回沸かすことができます。
クッカー | EVERNEW- チタンカップ400 FD | 50g | 購入する |
固形燃料 | エスビット- ミリタリー(2タブ) | 14g×2=28g | 購入する |
五徳 | エスビット- チタニウムストーブ | 13g | 購入する |
ライター | Bic- ミニライター | 11g | 購入する |
風防 | EVERNEW- Tiフーボー | 17g | 購入する |
食料・水
ジップロック飯とはインドの押し米をベースに自分好みで味付けをして楽しむことができるご飯です。もしも余ってしまっても行動食代わりになります。
カップラーメンとジップロック飯で使用するお水の量は470mlです。水場がないことを想定して予備の飲み水を530ml に設定すると、ちょうど1L になります。これ以外に水は700mlを持ち歩く想定です。
手作り | ジップロック飯 | 126g | -- |
日清 | カップラーメン | 97g | -- |
水 | カップラーメン310ml、ジップロック飯160ml(470ml) | 470g | -- |
予備の飲み水 | 530ml | 530g | -- |
プラティパス | 1.0L | 24g | 購入する |
水筒&水 | 700ml | 800g | -- |
食事をするための装備一覧
ジップロック飯を戻すのに必要なのが山旅スタンドコジーです。詳しくは以下の記事でジップロック飯のレシピを紹介してるので確認してみてください。日帰り登山のランチ以外にも縦走登山では行動食としても活用することができます。
登山中の快適性・安全性を確保する軽量装備一覧
登山中において考えなければいけないのが、エネルギー補給のための行動食と汗をかいた時のミネラル補給、そして雨や風に見舞われた際のウェア類です。
エネルギー補給のための行動食一覧
エネルギー補給には1gあたりの熱量が最も高い2つの行動食をピックアップしています。ブラックサンダーは1gあたりの熱量5.3で、コンビニなどで手に入れることができるお菓子や、Amazon などで購入できる羊羹などと比べても最も熱量が高く行動食を軽量化したい時に必ず持ち歩いています。
カロリーメイトは栄養バランスに優れているので行動食に使用することが多いです。またラムネは集中力を切らさない為のブドウ糖補給の目的でコンビニで購入しています。
汗をかいた時のミネラル補給一覧
ミネラル補給には、塩タブレットの中でも汗に近いとされる栄養バランスに優れた塩タブレットを活用しています。またポカリスエットはパウダー状のものを登山に持って行っています。
アミノ酸は行動前後と中に接種するために3袋持っていってます。
雨や風に見舞われた際の装備一覧
季節に応じて持ち歩くレインジャケットが変わるため重量も若干変化します。3シーズンにおける日帰り登山ではトレイルランニングで使用している軽量なレインジャケットとパンツを活用しています。グローブとレイングローブは真夏日においても、持ち歩くようにしています。
怪我をしてしまった時に応急処置をする装備一覧
日帰り登山では高所の登山とは異なり滑落などによる大きな怪我よりも、転んで擦り傷を負ったり、夏場では虫除け対策、マダニ対策を中心に考えます。
季節によって虫除け対策と虫刺され対策の力の入れ具合が変わりますが、下の表にあるファーストエイドはそれぞれが軽いため、総重量の変化は少ないです。虫除けスプレーは手作りのものを持ち歩いており、蚊以外もブヨなどにも非常に効果的です。
日焼け止め | アリィー クロノビューティ | 40g | 購入する |
かゆみ止め | ムヒアルファ EX | 8g | 購入する |
虫除けスプレー | 手作り | 50g | |
マルチツール | ビクトリノックス- クラシック | 21g | 購入する |
リップバーム | CHAP-ICE- Mini Lip Balm | 6g | 購入する |
ペットボトルの蓋に穴を開けたもの | 3g | ||
止血 | ヘモスタパッド | 13g | 購入する |
マメ・スレ対策 | BAND-AID キズパワーパッド | 約10g | 購入する |
擦り傷 | BAND-AID キズパワーパッド ジャンボサイズ | 約15g | 購入する |
毒の吸い出し | ポイズンリムーバー | 80g | 購入する |
マダニ対策 | ティックツイスター | 2g | 購入する |
遭難時 | ハイマウント イーコール | 10g | 購入する |
道に迷ってしまった時に対処するための装備一覧
日帰り登山でも思った以上に時間がかかってしまったということは可能性として低くありません。特に登山シーズンスタート時期は、体が山に慣れていなく、想定よりも行動が鈍くなり夕方下山予定が夜下山となることも想定しておく必要があります。
最悪の場合日帰り登山でもビバークすることを考えることもしばしばです。特に初めて行く山には必ず持ち歩くようにしています。日が長い季節より日が短い季節に特に注意が必要です。
日帰り登山の総装備重量と使用するザック
上で紹介した各装備を足し合わせた総装備重量は以下の表の通りです。総重量は3,617gです。26リッターのザックにパッキングしたらブカブカでした。
装備カテゴリ | 小カテゴリ | 合計の装備重量 |
山の頂上でランチを楽しむための軽量装備一覧 | お湯を沸かす為の装備一覧 | 119g |
〃 | 食料・水 | 2,247g |
〃 | 食事をするための装備一覧 | 38g |
登山中の快適性・安全性を確保する軽量装備一覧 | エネルギー補給のための行動食一覧 | 258g |
〃 | 汗をかいた時のミネラル補給一覧 | 130g |
〃 | 雨や風に見舞われた際の装備一覧 | 301g |
怪我をしてしまった時に応急処置をする装備一覧 | -- | 258g |
道に迷ってしまった時に対処するための装備一覧 | -- | 266g |
これらの装備をザックに収納する場合、必要な容量はどれくらいかというと、15リッター前後のザックで十分です。日帰り登山用ザックと紹介されると、大体20L台のザックを紹介されることが多いのですが、こんな大きなザックは必要ありません。逆にザックの中に空間ができてしまい、装備が揺れて歩きづらくなります。オスプレーの中でも最も小さいハイクライト18などおすすめです。
日帰り登山の装備の軽量化ができたら、それに見合った容量のザックを購入することも重要です。