登山で足が痛くなる原因の1つに、正しい登山靴を選んでいないことが挙げられます。見た目は登山靴のように見えても、勾配のない平坦な場所を歩く用のハイキングシューズを登山靴だと思って履いていたり、お店の店員さんが紹介してくれたものがハイキングシューズであったりと原因は様々です。今回は正しい登山靴とは何なのかということを説明します。
※表紙画像の出典:zamberlan
登山とは何なのかを考えよう
登山とは、読んで字のごとく山を登ることなので、平坦な場所を歩くのではなく、傾斜角度のある道を上ったり下ったりすることを言います。
若干の傾斜角度があっても平らな場所を歩くことはほとんどありません。日帰り登山でも約500mほど標高を上げることがほとんどです。北アルプスでは1日で約1000m以上標高を上げることになります。
ハイキングシューズと登山靴の違い
ハイキングシューズは平らな場所を歩く靴、登山靴は上り下りをするための靴と考えましょう。
登山靴ではないハイキングシューズの特徴は、ソールがぐにゃっと曲がります。これはシャンクと呼ばれるプレートが入っていないからです。
またローカットは見た目から登山靴っぽくなくハイキングシューズと理解しやすいデザインなのですが、ハイカットはその見た目上、登山靴っぽく見えるのですが、ハイキングシューズでもハイカットのものがあるため、勘違いしないようにしましょう。
ハイカットである理由は、靴の中に砂や砂利などが入りづらいということ、ぬかるんだ道を歩く時にソックスが濡れづらいこと、岩などに踝をぶつけても傷になりづらいことぐらいで、ハイカットであることで足首を守るというのは間違いです。
登山ではどのように足が痛くなるのか?
登山靴ではないシューズで登山をすると、上りは踵に豆ができて痛くなり、下りはつま先が靴にあたって痛くなるというのが、最も声として多いです。
ハイキングシューズは登山靴と異なり、ぐにゃっと曲がってしまうため、つま先が当たりやすく、またシューレースでしっかりと足を固定することができないため、登山靴の中の空間で足が動いて擦れてしまいます。
上りではかかとが浮いて上下に動いてかかとが擦れる、下りでは足が登山靴の中で前後に動いてつま先が擦れる、このような原因で足が痛くなります。
また登山靴がぐにゃっと曲がる以外にも、シャンクが入っていないため歩く度に足裏に負担がかかり、それが積み重なり足裏が痛くなります。
正しい登山靴の見分け方
登山靴を見分けるのは難しいことではなく、しっかりとシャンクが入っていて、ぐにゃっと曲がらないかをチェックすることです。
ハイカットで、ソールに凹凸があって、素材やデザインが登山靴っぽく見える、という外面だけで登山靴と認識しないことが重要です。
ステップアップして登山を楽しむ人は要注意
シャンクが入っておらず、足曲げがしやすいハイキングシューズは、低い山や登山道が整備されている山では快適に歩くことができます。いわゆる上り下りが少ない山です。
このような山を楽しむ場合にはハイキングシューズでも良いと思います。しかしステップアップして標高500mほどの登山をする時にそのままハイキングシューズを履くと痛くなる可能性が高いです。