登山でヘルメットが必要な山は、ヘルメットが果たす役割を理解するとおのずと、どのような山で必要になるか理解できます。この記事では登山用ヘルメットが果たす役割と、登山でヘルメットが必要な山の代表例を紹介します。
登山用ヘルメットが果たす役割を理解する
登山用ヘルメットはなぜ必要なのでしょうか?これは非常に簡単で、登山で頭を怪我するリスクを知ることから始めると理解できます。
- 落石による頭頂部の怪我
- ロープにぶら下がった際の側頭部の怪我
- 滑落による頭全体の怪我
- 転倒による側頭部・前頭部の怪我
これらの怪我は登山中に体を動かすことができない状況に陥る可能性が高いため非常に危険です。このことからも登山ではヘルメットが重要な装備と言われています。次に登山でヘルメットが必要な山の代表例について、怪我の種類別で山を紹介します。
登山でヘルメットが必要な山①:落石による頭頂部の怪我
落石による頭頂部の怪我のある可能性が高い山は、岩稜帯で直登する登山道がある山です。代表的な山は剱岳、槍ヶ岳で、頭上を歩く登山者が歩く事で落石が生じ、その石が自分の頭頂部に直撃することが想定できます。
また多くの登山者が訪れる富士山でも1988年に下山中の女性が頭に落石を受け死亡しています。この事から、どのような山でも可能性があります。特に勾配のある登山道且つつづら折りのある登山道では、人や動物によって落石が生じる可能性があるため注意が必要です。
登山でヘルメットが必要な山②:ロープにぶら下がった際の側頭部の怪我
これは主にクライミングシーンにおいて多い怪我の1つです。ロープで落下防止を防ぎますが、落下をした時にロープでぶら下がった状態で体が振られ岩壁に激突した時に側頭部を打ち付けることが想定できます。
このような可能性が高い山を知るというより、ロープを使って行う沢登りやクライミングで注意が必要です。
登山でヘルメットが必要な山③:滑落による頭全体の怪我
滑落はどのような山でも可能性があります。登山道が狭く、勾配がある山は特に注意が必要です。特に滑落が多い山は、ジャンダルム、槍ヶ岳の北浜尾根、大キレットの長谷川ピークなどです。
登山でヘルメットが必要な山④:転倒による側頭部・前頭部の怪我
転倒による頭の怪我は、雪渓、岩稜帯、ザレ場、木の根、粘土質の登山道で転倒をしてしまい、頭打ち付けることが想定できます。特に足の筋肉に自信がない方や、登山道の歩きに慣れていない初心者の方は注意が必要です。累積標高が500m以上のハイキングではなく登山では注意しましょう。