初心者から上級者まで幅広いユーザーに人気のアークテリクス。高品質でスタイリッシュなデザインから、普段使いから登山やトレイルランニング、バックカントリースキーなど幅広いシーンで活用することができます。
今回は、アークテリクスの化繊インサレーションを軽量なモデル順で、特徴と使用シーンとともに比較紹介をしていきます。
アークテリクスの化繊インサレーションの選び方
アークテリクスのインサレーションは、化繊とダウンの2種類から選ぶことができます。化繊インサレーションはダウンモデルと比較すると、モデル数が多くどれを選べば良いか迷う方も多いと思います。
以下からは、アークテリクスの化繊インサレーションの選び方について紹介します。
汎用性が高いアトムとプロトンの特徴を理解する
アークテリクスの化繊インサレーションを選ぶときには、アトムシリーズかプロトンシリーズ、その他保温性の高いモデルの3シリーズに分けることができます。
汎用性が高く、普段使いもできるのは、アトムシリーズとプロトンシリーズです。
この2つのモデルは使用しているシェルと中綿に違いがあり、アトムシリーズはプロトンシリーズに比べると保温性が高い特徴があります。
逆に、プロトンシリーズは透湿性が高く、アクティブインサレーション、いわゆる行動着としての使用に適しています。
サブカテゴリーの種類を理解する
アークテリクスには、アルファベット2文字で表現されるサブカテゴリーが存在します。これは製品名に付加されており、以下の表のように製品の特徴を表したものになっています。
※横スクロールで表がスクロールできます。サブカテゴリー略称 | AR | FL | IS | LT | LD | MX | SV | SL | VT |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
サブカテゴリー名 | オールラウンド | ファスト&ライト・敏速&軽量 | インサレーテッド | ライト・軽量 | 長距離 | ミックスウェザー・変わりやすい天候 | シビア・悪天候用 | スーパーライト・超軽量 | バーティカル |
意味 | さまざまなアクティビティに活用できる多用途という点を重視した、耐候性能に優れた機能と素材を使用。 | さまざまなコンディション下での素早い移動を可能にする、高機能、軽量のミニマルデザイン。 | 暖かさを効果的に確保し、さまざまな要素から体を守る断熱性能に優れた製品。 | 高性能でミニマルなデザイン、軽量なのに丈夫。 | 長距離のトレイルランニング用に、快適性とサポート力、プロテクション性能を高めた、軽量かつ耐久性のあるフットウェア。 | 非常に丈夫で、通気性と動きやすさにも優れる。変わりやすい天候の下、他のアイテムと組み合わせて使用するのに最適。 | 悪天候など厳しいコンディションに長期間耐えうる、最も耐久性の高い素材を用いた耐候性のあるアイテム。 | 耐久性に加え、軽さと持ち運びやすさを重視した、超軽量素材とデザイン。 | 変化に富むルートでのグリップ力や機能、耐久性を確保したトレイルランニング用フットウェア。 |
例えば、SLはとても軽量なモデルで、LTは性能を落とさずに軽量化したモデル、FLは行動を前提にした軽量化を施したモデル…というように、どのようなシーンで使用したいかで製品を選びやすくなっています。
アークテリクスの化繊インサレーションを比較紹介
以下の表は、アークテリクスの化繊インサレーションを比較した表です。
※横スクロールで表がスクロールできます。製品名 | アトム SL フーディ | アトム LT フーディ | アトム LT ジャケット | アトム AR フーディ | アトム AR ジャケット | プロトン FL フーディ | プロトン LT フーディ | プロトン ハイブリッド フーディ | ニュークレイ SV パーカ | ベータ インサレーテッド ジャケット | アルファ パーカ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
価格 | ¥27,500 | ¥35,200 | ¥31,900 | ¥38,500 | ¥35,200 | ¥29,700 | ¥34,100 | ¥40,700 | ¥49,500 | ¥99,000 | ¥121,000 |
重量 | 269g | 375g | 345g | 475g | 425g | 342.8g | 375g | 365g | 600g | 680g | 805g |
中綿 | コアロフト(化繊) | コアロフト コンパクト60(化繊) | コアロフト コンパクト60(化繊) | コアロフト | コアロフト | オクタ ロフト ニットインサレーション(化繊) | コアロフト コンパクト 80 | コアロフト コンパクト+フォーティアス エア 50 | コアロフト | コアロフト コンティニュアス | 850フィル グースダウン+Hadron(化繊) |
表地 | Tyono 20 | ヨーノ 20 | ヨーノ 20 | ヨーノ 30シェル+パーミエアパネル | ヨーノ 30シェル+パーミエアパネル | フォーティアス エア 20 | フォーティアス エア 20 | GORE-TEX INFINIUM | Arato 15 | 40デニールのゴアテックス | GORE-TEX INFINIUM+Hadron |
フード | 〇 | 〇 | × | 〇 | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
コレクション | 基本装備 | -- | -- | -- | -- | -- | -- | -- | -- | インサレーテッド | アルパイン & ロッククライミング |
サブカテゴリ | SL(スーパーライト) | LT(ライト) | LT(ライト) | AR(オールラウンド) | AR(オールラウンド) | FL(ファスト&ライト) | LT(ライト) | -- | SV(シビア) | -- | -- |
左からアトムシリーズ5種類とプロトンシリーズ3種類、最後に保温性に優れた化繊インサレーション3種類、合計11種類の化繊インサレーションを比較することができます。
最も軽量なモデル『アトムSLフーディ』
アークテリクスの化繊インサレーションの中で最も軽量なモデルがアトムSLフーディです。このインサレーションは、体幹の部分のみに薄い化繊綿が入っており、袖部分は表生地とメッシュ生地が裏地に貼られた仕様で、脇腹から脇下、脇下から袖口の部分までは薄いフリースパネルで汗抜けが良い特徴があります。
行動中動きを妨げない生地全体のストレッチ性が備わったアクティブインサレーションにおすすめのモデルです。
使用シーン:夏山登山の防寒着、肌寒い季節のミドルレイヤー、バックカントリースキーの春用防寒着
製品名 | アトム SL フーディ |
価格 | ¥27,500 |
重量 | 269g |
中綿 | コアロフト(化繊) |
表地 | Tyono 20 |
フード | 〇 |
コレクション | 基本装備 |
サブカテゴリ | SL(スーパーライト) |
保温性能と軽量性を両立させたモデル『アトム LT フーディ』
「本社のスタッフ全員がアトム LTを1着以上所有しています。特に女性スタッフのほとんどは2着持っています。」
と公式サイトでも公言されているように、保温力に優れていながらも軽量で着心地の良さが良い化繊ジャケットです。
熱がこもりやすい脇から体幹の側面には透湿性に優れた生地が配置され、暑すぎず、寒すぎないアウター兼ミドルレイヤーとして活用することができます。
使用シーン:晩秋における高所登山の防寒着、2500m級の中低山におけるミドルレイヤー、厳冬期のバックカントリースキーのミドルレイヤー
製品名 | アトム LT フーディ |
価格 | ¥35,200 |
重量 | 375g |
中綿 | コアロフト コンパクト60(化繊) |
表地 | ヨーノ 20 |
フード | 〇 |
コレクション | -- |
サブカテゴリ | LT(ライト) |
レイヤリングしやすいジャケットタイプ『アトム LT ジャケット』
上で紹介したアトム LT フーディのジャケットタイプです。フード分30gの軽量化が行われています。フードがなくレイヤリングがしやすいモデルです。
使用シーン:2500m級の雪山登山におけるミドルレイヤー、厳冬期のバックカントリースキーのミドルレイヤー
製品名 | アトム LT ジャケット |
価格 | ¥31,900 |
重量 | 345g |
中綿 | コアロフト コンパクト60(化繊) |
表地 | ヨーノ 20 |
フード | × |
コレクション | -- |
サブカテゴリ | LT(ライト) |
最も暖かいフード付きモデル『アトム AR フーディ』
アトム LT フーディが側面に透湿性に優れた生地が配置されていたのに対して、アトム AR フーディは全て化繊パネルで保温力を高めたモデルです。シェル素材にも違いがあり、アトム LTがヨーノ 20なのに対して、ヨーノ 30シェルが使用されています。この数字はデニール数を表していると思われるのですが、より防風性に優れているモデルに仕上がっています。脇下に採用されたシェルは風通しのよいパーミエアパネルと呼ばれ、程よく換気も行われるジャケットです。アトムシリーズで最も暖かいフード付きモデルです。
使用シーン:2500m級の雪山登山における防寒着、厳冬期登山のミドルレイヤー
製品名 | アトム AR フーディ |
価格 | ¥38,500 |
重量 | 475g |
中綿 | コアロフト |
表地 | ヨーノ 30シェル+パーミエアパネル |
フード | 〇 |
コレクション | -- |
サブカテゴリ | AR(オールラウンド) |
レイヤリングしやすいジャケットタイプ『アトム AR ジャケット』
上で紹介したアトム AR フーディのジャケットタイプです。フード分50gの軽量化が行われています。フードがなくレイヤリングがしやすいモデルです。
使用シーン:厳冬期登山のミドルレイヤー
製品名 | アトム AR ジャケット |
価格 | ¥35,200 |
重量 | 425g |
中綿 | コアロフト |
表地 | ヨーノ 30シェル+パーミエアパネル |
フード | × |
コレクション | -- |
サブカテゴリ | AR(オールラウンド) |
素早い行動に着用することを前提に作られたミニマルなモデル『プロトン FL フーディ』
プロトンシリーズの中で、最も軽量で様々なコンディション下での素早い行動に着用することを前提に作られたミニマルなデザインが特徴の化繊ジャケットです。
化繊素材には湿気の抑制と通気性を確保したオクタロフトニットを使用し、行動中にしっかりと蒸れを逃す特徴があります。オクタは特殊な中空糸を使った繊維で、軽量・吸汗速乾・遮熱・耐久性に優れていて、この素材が内側に直接貼り合わせあります。表面素材には、通気性に優れながらも耐摩耗性・耐候性に富んだフォーティアス エア 20を使用しているので、ちょっとした雨の中の行動にも適しています。
使用シーン:夏山登山の行動着兼防寒着、肌寒い季節のミドルレイヤー、バックカントリースキーの春用行動着兼防寒着
製品名 | プロトン FL フーディ |
価格 | ¥29,700 |
重量 | 342.8g |
中綿 | オクタ ロフト ニットインサレーション(化繊) |
表地 | フォーティアス エア 20 |
フード | 〇 |
コレクション | -- |
サブカテゴリ | FL(ファスト&ライト) |
ハードな雪山登山向けの行動着『プロトン LT フーディ』
アトム LT ジャケットに採用されている化繊がコアロフト コンパクト60なのに対して、プロトン LT フーディはコアロフト コンパクト 80を採用しているため、保温力に優れていると思われますが、シェル素材にフォーティアス エア 20が採用されているので通気性に優れていて行動着向けと言えます。
クライミングシーンが多い雪山登山など、寒いけれどハードな動きが伴う登山で力を発揮する化繊ジャケットです。保温素材のコアロフト コンパクト 80 は、ストレッチ性にも優れているので、体に馴染む着心地の良さも特徴です。保温性のあるフードはヘルメット対応です。
使用シーン:厳冬期のバックカントリースキーの行動着、高所における雪山登山のミドルレイヤー
製品名 | プロトン LT フーディ |
価格 | ¥34,100 |
重量 | 375g |
中綿 | コアロフト コンパクト 80 |
表地 | フォーティアス エア 20 |
フード | 〇 |
コレクション | -- |
サブカテゴリ | LT(ライト) |
防風性に優れたゴアテックスを採用したモデル『プロトン ハイブリッド フーディ』
ゴアテックスインフィニアムを胸から上と肩周り、そしてフードに配置し、防風プロテクションを備えた化繊ジャケットです。冷たい風に叩かれるようなシーンが多いバックカントリースキーや高所における雪山登山で安心感が高いデザインに仕上がっています。
使用シーン:厳冬期のバックカントリースキーの行動着、高所における雪山登山のミドルレイヤー
製品名 | プロトン ハイブリッド フーディ |
価格 | ¥40,700 |
重量 | 365g |
中綿 | コアロフト コンパクト+フォーティアス エア 50 |
表地 | GORE-TEX INFINIUM |
フード | 〇 |
コレクション | -- |
サブカテゴリ | -- |