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冬の低山登山の装備とは?寒さ対策の服装や雪対策ギアを解説!

冬の低山登山の装備とは?寒さ対策の服装や雪対策ギアを解説!

冬の登山には、雪や澄んだ空気など、他の季節とは異なった感動があります。しかし、冬の登山に不安を感じる登山初心者も多いはず。そのような登山初心者におすすめなのが冬の低山登山です。冬の低山は雪もほとんどなく寒さも穏やかで、登山初心者にはうってつけと言えます。そして、冬の低山登山をより楽しむために重要なのが、寒さ対策のウエアや雪対策のギアなどの装備です。

この記事では、冬の低山登山で必要なウエアやギアなどの装備について解説します。なお、この記事は、普段雪が降らない地域の低山登山の装備について解説しています。雪が降る地域の低山登山の装備については、通常の雪山登山と同様の装備が必要な場合があるので注意してください。

冬の低山登山をあなどらないで!

冬の低山登山でも冬山登山用の装備が必要な場合があります。低山とはいえ、一般的な冬山とあまり変わらない自然環境であるからです。冬の低山登山では以下のような点に注意が必要です。

  • 尾根沿い・山頂は寒い
  • 登山道の積雪・凍結
  • 手や耳が冷える

上記への対策をしないで登山をすると、凍傷や転倒などのリスクがあります。ただ、登りは体温が上昇しやすく、一般的な冬山登山のようなウエアではオーバースペックになることも事実です。次章以降では、冬の低山登山に必要な装備について詳しく解説していきます。

冬の低山で必要な登山ウエアとは

ここからは、冬の低山登山で必要な装備について解説していきます。まずは、登山ウエアから見ていきましょう。

レイヤリングは登山の基本!

登山時の服装はレイヤリングが基本です。レイヤリングには体温調節がしやすいという大きなメリットがあるからです。レイヤリングとは英語で「layering」と書きます。「layer(レイヤー)」は「層」という意味なので、レイヤリングは「重ねること」、登山では「重ね着」という意味です。

登山では、登りや休憩、尾根沿いの移動などで、運動量の違いによって体温が異なってきます。登りでは体温が上がり汗をかき、休憩時は体温が下がるだけではなく外気によって汗が冷えてきます。レイヤリングによって体温や発汗を細かに調節することで、登山中の体調の悪化を防げるのです。単純に感じるレイヤリングですが、「暑いときは脱ぐ」「寒いときは着る」といった対応が登山では重要になってきます。

なお、レイヤリングは以下の三つのレイヤーに分かれています。

  • ベースレイヤー:肌着
  • ミドルレイヤー:山シャツ・フリース・ソフトシェル・ダウンジャケット
  • アウター:レインウエア・ハードシェル

次からは三つのレイヤーについて解説していきます。

ベースレイヤーは化繊・ウール素材を

ベースレイヤーは、三つのレイヤーの中でもっとも肌の近くに着ます。肌着をイメージするとよいでしょう。肌に直接触れることもあり、汗を素早く吸収し乾かす吸湿性・速乾性が優れたベースレイヤーを選ぶことが重要です。冬の低山登山のベースレイヤーとして優れている素材としては、ウールやポリエステルがあります。

なお、直接肌に触れるので、自分にあった肌触りの素材を選ぶとよいでしょう。

ミドルレイヤーはフリース・ダウンジャケットを

ミドルレイヤーは、ベースレイヤーとアウターレイヤーの間に着ます。フリースやダウンジャケットなどがありますが、近年注目されているのはソフトシェルです。ミッドレイヤーには、以下のように行動着と保温着の2つの役割があります。

  • 行動着:ベースレイヤーから移った汗を吸収・乾燥させる役割
  • 保温着:体の熱を逃がさずためる役割

冬の低山登山でも休憩中はかなり冷えることがあります。追加のミドルレイヤーには、コンパクトにまとめられる薄手のダウンジャケットをザックに入れておくと安心です。

冬の低山のアウターレイヤーならレインウエアを活用

アウターレイヤーは、もっとも外に着るレイヤーで、冬の低山登山では雪や寒さから登山者を守ってくれます。冬の低山登山では必要不可欠なレイヤーです。アウターレイヤーの素材としてはゴアテックスが一般的です。

アウターレイヤーでは、冬山登山用の本格的なジャケットが販売されていますが、低山登山ならレインウエアで十分でしょう。どれくらい寒いかにもよりますが、低山登山であれば冬山登山用の本格的なジャケットがなくても、ミドルウエアの調節によって寒さに対応できます。

イヤーウォーマーは必要

冬の低山登山で軽視されがちなのが、首から上の寒さ対策です。首はアウターレイヤーの襟で対応できますが、冷えやすい耳にはイヤーウォーマーが必要です。寒さによっては冬用のニット帽が必要ですが、一般的な冬の低山登山なら登りのときに頭が蒸れてしまうでしょう。帽子は春〜秋用のキャップやハットで十分です。

冬用の登山手袋は必ずつける

冬の低山でも冬山用の登山手袋は必要です。低山なので凍傷の心配はないかもしれませんが、冬山用の登山手袋がないと山頂で昼食を食べようとしても、手が冷えて食べ物を思うようにつかめないでしょう。追加の寒さ対策をしたい場合には、手袋の中で使用するインナーグローブを携帯するのも一つの方法です。くれぐれも軍手を冬山用の登山手袋の代わりにして、低山登山をしないでください。

冬の低山なら雪対策のギア

ここからは、冬の低山登山に対応できる雪対策ギアについて解説します。本格的な冬山登山ほどのギアは必要ありませんが、携帯することで冬山の不安を打ち消してくれますよ。

軽アイゼン・チェーンスパイクは携帯する

軽アイゼンやチェーンスパイクは、積雪や凍結している登山道での滑るリスクを軽減してくれます。滑るだけではなく滑落という最悪のケースも考えられるので、冬の低山登山には必要不可欠なギアと言えます。

両方とも通常のアイゼンとは異なり、ザックにコンパクトに収納できるので、冬の低山登山では必ず携帯しましょう。二つの違いは対応できる雪の深さで、軽アイゼンのほうがチェーンスパイクよりも深い雪に対応できます。ただ、かなりの積雪があるようなら、低山でも本格的なアイゼンを使用したほうがよいでしょう。

積雪量によってはゲイターが必要

山の積雪が多い場合はゲイターを装着しましょう。ゲイタ―とはズボンと登山靴の境目に装着し、雪や雨、小石が登山靴の中に入らないようにするギアです。雪山登山では、雪が登山靴の中へ侵入しないようにする重要な役割があります。積雪量によってはゲイターを携帯したほうがよいので、登山の前に積雪の状況を確認しましょう。なお、ゲイターはスパッツとも呼ばれています。

冬の登山靴は低山で必要?

冬の低山登山で冬山用登山靴は必要ないでしょう。積雪量にもよりますが通常の登山靴で十分です。冬の低山登山では、冬山用登山靴はオーバースペックになるからです。冬山用登山靴は、以下のように一般的な登山靴よりも冬山に特化した材質の使用や形状になっています。

  • 保温素材が使われている
  • 硬い素材(シャンク)を内蔵している
  • アイゼンが装着しやすい形状になっている

このような材質の使用や形状になっているため、通常の登山靴より歩きにくいと言えます。通常の登山靴に保温素材は使用されていませんが、保湿性・耐寒性の高い靴下を履くことで寒さ対策ができます。

寒さ・雪対策をして冬の低山登山を楽しもう!

冬の低山登山でも寒さ対策のウエアや雪対策のギアが必要です。ただ、本格的な冬山登山用のウエアやギアの使用は、オーバースペックになってしまいます。冬の低山登山の特徴と登山予定の山の状況を把握して、最適な装備をしてください。冬は低山で登山を楽しみましょう。

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