4泊5日の南アルプス縦走を楽しむための装備編を前回お送りした。今回は食料編を紹介したいと思う。縦走時の食事プランは以下の通り。
ちなみに以下は7キロに装備を抑える,まとめ記事となっているので、装備の軽量化を検討している方は是非読んでもらいたい。
おすすめポイント
- 基本はお湯で作れる食事をメイン
- 山小屋にも食事のお世話になる
- パッケージはとりサランラップなどに変更する
- 袋の中にある乾燥剤やスプーンは事前に取っておく
- 乾燥野菜を取り入れる
4泊5日の食事プラン
縦走1日目
朝 コンビニおにぎり
昼 小屋飯(小河内岳避難小屋)
夜 アルファ白米・スープ・丼
縦走2日目
朝 アルファ米
昼 小屋飯(荒川小屋)
夜 アルファ白米・スープ・カレー
縦走3日目
朝 アルファ米
昼 小屋飯(聖平小屋カレー)
夜 アルファ白米・スープ・丼
縦走4日目
朝 アルファ米
昼 アルファ米
夜 アルファ白米・スープ・丼
縦走5日目
朝 アルファ米
昼 アルファ米(予備)
今回はお湯を作るだけで食べることのできるもの。軽量化に舵をきってドライフードを取り入れつつ、長い期間の縦走になるため、栄養バランスと手軽に補給できるアイテムを取り入れた。
朝の食事
朝食は行動食兼用とした。前日の夜に味のついたアルファ米に水をいれておくことで、朝起きたら直ぐに食べることができる。また無理に全て平らげなくとも、ジッパーの付いた袋なので持ち歩くことができるため、行動食にもなる。行動食にエネルギーバーやジェル、ナッツ、チョコなど、重量に対してエネルギー量の高い食料を摂取することが多いが、やっぱりアルファ米でもお米の満足感は高い。
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昼の食事
昼食は小屋飯に頼る。しかしながら売り切れ、提供が難しいなども考えられる。
・小河内岳避難小屋はカップラーメンやレトルトカレーが売っているという情報。
・荒川小屋はカレー、ラーメン、荒川丼といった豊富なメニューが取り揃っている。
・聖平小屋はカレーが500円という価格で楽しめる。昼食は14:00までという情報もあるので、プランと睨めっこだ。
小屋飯を利用できない箇所については、アルファ米、行動食に頼ることにする。
夜の食事
夜の食事はアルファ白米・スープ・丼orカレーというバリエーションのない食事。アルファ米は尾西だけだと物足りなさそう・・という不安があったためにオートミールを追加した。カロリーは少ないものの、栄養があり、食物繊維、鉄分、カルシウム、ビタミンBの補給が可能だ。オートミールの味は殆どないので、お米と混ぜても違和感がないだろう。
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ここにフリーズドライの丼をかけて食べる。親子丼、中華丼、牛とじ丼と3種類で少量のごはんにかけて食べる量。もしもお米が余ってしまったら、スープとお米とでお茶漬けのように食べようと考えている。
丼以外に間にカレーを入れている。カレーはカモシカスポーツで手に入れた戸隠小舎のオリジナルカレー。2袋あるので、丼+カレーという豪華な1日をどこかで楽しんでも良いと思っている。
スープにはドライゴーヤを入れて栄養摂取を行う。ゴーヤは非常に優秀な野菜で、胃腸の保護、食欲増進、血糖値・血圧のコントロールを行ってくれる。
夜に使用するアルファ米はいずれも同じなので、1つはお皿を兼用にするため残しておきつつ、残りの3つは1つにビニールでまとめて軽量化を計る。全ての尾西のアルファ米に入っている脱酸素剤とスプーンは取り出して更に軽量化を計る。
丼、スープといったドライフードも全て封をあけてラップに包みなおす。ラップにはマジックで味とお湯の分量を書き込みパッキングする。
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行動食
行動食には朝ごはんの残りのアルファ米と、エネルギーバーと目新しいところとしては干し納豆を取り入れた。干し納豆は山旅旅でニュージーランドのロングトレイル日記を発信している、高倉さんに感化されて、今回初めて取り入れた。納豆はタンパク源としても優秀だし、「噛む」という行為が満腹感を刺激するので、実感がどうか非常に楽しみだ。
また干し納豆をアルファ米のふやかし段階で投入して、どのような味わいが楽しめるか?お酒のおつまみにあうかなども試してみる。
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エネルギードリンク・ジェル
エネルギージェルは毎回の縦走でお世話になっているアスリチューンを取り入れる。トレイルランにも取り入れて、とても助けてもらっている。今回一緒に登山にいく仲間にもおすすめして購入したというから、感想も楽しみだ。
アスリチューンから新しく発売されたカフェイン入りを今回もっていく。夜の山行はプランの中に入れていないのだけれど、もしもの時のエマージェンシー的な使い方、朝一の行動で力が発揮できないタイミングで取り入れてみたいと思う。
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エネルギードリンクは今回初挑戦だ。使用するのはOS-1パウダーとマルトデキストリンとクエン酸。マルトデキストリンは摂取後の吸収が早く、すぐにエネルギーに転換される。縦走中に摂取することで、バテ解消、集中力の維持を狙う。
また汗によって奪われるミネラルはOS-1で補う。OS-1は汗によって奪われる多くの栄養素を上手に補ってくれるので、夏場には手放せない補給飲料の1つになっている。
クエン酸は飲みやすさもさることながら、キレート作用という体内で糖を代謝し、エネルギーに変えてくれ、更には体内に入ったマグネシウムやカルシウムなどのミネラル分を吸収しやすくして、身体の疲労物質を分解し、体内の蓄積を防いでくれる。OS-1やマルトデキストリンと一緒に混ぜて飲むのにこれほど良いものはないだろう。
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サプリメント
サプリメントは行動前後で摂取することを目論んでいる。筋肉痛にならないように飲むBCAAと、疲労回復、持久力、効率よい睡眠を狙うためのイミダペプチド、登山に不足しがちなビタミン補給にマルチビタミンという3種類を摂取する。他にも気になるサプリメントは豊富にあるのだが(例えばグルタミンなど)、今回はイミダペプチドがどのような作用を体に施すか試してみたいという思いもあり、この3種類に絞った。
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食料まとめ
食料の全体像を以下でまとめてみた。装備編で5キロ。以下で紹介した食料の合計は約3キロ。水抜き、酒抜きで8キロ。 全ての食材において、以下の画像にあるように軽量化とゴミ削減を行った。
●晩の食料:852g
├アルファ白米+オートブラン4個
├フリーズドライスープ4個
├フリーズドライ丼3個
├戸隠小舎ヒマラヤンカレー
├乾燥ゴーヤ
●行動食兼朝食
├アルファ米(味付け)6個:648g
●行動食:911グラム
├アスリチューン
├ドライ納豆
├サプリメント
├エネルギーバー
├スポーツぬちまーす
├コーヒーの粉
●エネルギードリンク(1日500ml):320グラム
├マルトデキストリン
├クエン酸
├OS1パウダー
実際の使用における反省点(更新)
- 1日の行動時間が長く、テント場について食事を済ませたら、就寝することが多かったため、コーヒーは必要なかった。
- ドライ納豆は多く持って行きすぎた。量を減らす。
- グミなど酸味があり噛んでいて楽しい行動食の追加が課題。
- 封をあけてラップに包みなおしたがラップが薄いと、中が砕けて粉がラップから出てしまう。ラップは3重ぐらいでしっかり包む必要あり。
- OS-1パウダーとマルトデキストリンとクエン酸をソフトフラスコに入れる際に手がべた付く。方法としてジップロックとウィダーインゼリーの口部分を使った自家製携帯袋を作る。
- アルファ米が飽きる。乾燥餅や焼き玄米も取り入れてバリエーションを考える。
- 口内炎ができて痛かった。グルタミンが効果的らしい。
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実際の使用における良かった点
- スパイシーなカレーが美味しかった。ドライフードでは出せないコク味が山ごはんを楽しませてくれた。
- イミダペプチドは自分の身体には非常によく効いた。持久力が上がったという実感を感じることができた。
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