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全登山者に知ってほしい!メリノウールのおすすめベースレイヤー10選

全登山者に知ってほしい!メリノウールのおすすめベースレイヤー10選

ベースレイヤーには化学繊維のものとメリノウールの2つに大別することができます。メリノウールは優れた保温性と高い防臭力、ゆっくり乾くため汗冷えを起こしづらいメリットがあります。今回は登山でおすすめのメリノウール製ベースレイヤーを紹介します。

メリノウールとは

数ある羊毛の中でも特に繊維が細く、伸縮性に富んだ毛質である「メリノ種」という羊から刈り取られた羊毛(ウール)のことを言います。一般的に衣服に用いられる化繊素材とは異なり、肌触りが良く、汗をかいても冷えにくい上に匂いにくく登山をはじめとしたアクティビティの際のベースレイヤーにうってつけの性能を持っています。

一方で価格が高く、天然素材であるがゆえに耐久性では化繊に劣ります。100%ウールの商品もありますし、化繊を織り交ぜた混紡繊維のものもありますので、好みに合わせて選ぶと良いでしょう。

メリノウールのメリット

吸水性は抜群!しかも汗冷えしづらい

登山では絶対に避けたい汗冷えですが、通常は吸水性が良く速乾タイプの生地が選ばれます。しかし、メリノウールは吸水性は非常に高いものの、速乾性はなくゆっくり乾く性質がありますが、汗冷えしにくい素材です。

これは、繊維の内側は親水性でよく水を吸収するものの、繊維の表面は疎水性になっており水をはじくためです。例えると、内側のスポンジで水をよく吸収するもののスポンジの表面はレインウェアのようになっており、肌と直接触れ合う部分は水分を持っていない状態になっています。このため、メリノウールでは水分を吸収した状態でも、肌に水分が触れないため汗冷えしにくくなっています。

透湿性がよく蒸れにくい

キャプリーン・クールトレイルシャツの風合い

天然のウール素材の中には「クリンプ」と呼ばれる縮れがあり、湿度の変化に合わせて自然と伸縮を調整しています。この効果により、汗などの湿気が増えてくるとウール素材は自然と透湿性能を上げ、内部の湿気を外に逃がしてくれるようになります。

また、同時に繊維表面の「スケール」という層も同じように湿度や給水量に応じて開閉を繰り返します。水分が減ると閉じ、増えると開き放湿するように自然と調整してくれます。

このように、メリノウールは「生きている繊維」とも呼ばれ、その繊維自体の作用によって快適な湿度環境を整えてくれる理想的な素材です。

細かな繊維でバクテリアを閉じ込めるため匂いにくい

メリノウールは、繊維が細かくニオイのもととなるバクテリアを閉じ込め増殖を防ぐため、防臭効果が高く汗をかいてもニオイにくいウェアとなります。また、通気性が良い点も防臭効果を高めています。

夏も冬も汗をかきやすい登山ですが、同時に着替えを大量に持っていく訳にもいかずニオイは気になる方も多いのではないでしょうか。バクテリアの増殖が進みやすい化繊などと比べると、ニオイも抑えられ快適な登山につながるでしょう。

肌触りが柔らかく肌に優しい

ウールと聞くと、チクチクする肌触りを想像される方も多いかもしれませんが、メリノウールは非常に肌触りがなめらかで気持ちがいいことも特徴の一つです。他のウール素材に比べて繊維が非常に細いため。チクチク感は全くなくデリケートな肌の方でも快適に着用することができます。

保温性があり暖かい

メリノウールは細かな繊維によって、ウール素材特有の「クリンプ」という縮れが形成されているため、より多くの空気をため込みやすい素材となっています。そのため、断熱材としてのはたらきが大きく保温性に優れています。

一方で、調湿効果も大きいため、薄手のものや化繊との混紡素材のものは、夏でもさらりと快適な着心地を得ることもできます。

メリノウールのデメリット

値段が高い

一般的なインナーやベースレイヤーと比較すると、価格帯はどうしても高くなる傾向にあります。この後にご紹介するおすすめ商品も、7,000円台から高いものでは2万円に迫る価格です。

しかし、先に挙げたメリットは登山におけるベ-スレイヤーとしてはとても大きく、価格以上のパフォーマンスが期待できます。なかなか簡単には手を出しづらい価格ではありますが、一度試してみる価値は十分にあるでしょう。

耐久性に劣る

メリノウールは天然素材であり、化繊に比べると耐久性には劣ります。また、使用していると「毛玉」「虫食い」など気になる点も出てくるでしょう。そういった点を重要視するのであれば化繊に軍配が上がります。

しかし、化繊にはないメリットが大きいのも事実ですので、メンテナンスに気を付けてメリノウールをできるだけ長く快適に使ってみてはいかがでしょうか。

メリノウールのメンテナンス

登山用ベースレイヤーは季節とシーンで選ぶ-おすすめモデルを一挙紹介

洗濯表示に忠実に

まずは何よりも洗濯表示を確認し、その指示に従うようにしましょう。特に、100%メリノウールなのか化繊との混紡なのかによっても大きく異なってきます。手洗いか洗濯機か、乾燥機の使用の可否、アイロンの温度などが書かれていますので、まずは洗濯表示を参考にしましょう。

中性洗剤やウール用の洗剤を使用

本来、汚れや湿度に強く防臭効果も高いメリノウールですので、頻繁な洗濯はおすすめできません。とはいえ、何回か着用した際には洗濯も必要になってくるでしょう。

その場合には、一般的な中性洗剤やウール用の洗剤で洗うことが可能です。ウールに含まれている天然の油分である「ラノリン」が入っている洗剤があれば、油分を損ねることもなくしっとりとした風合いを保ちやすくなります。

洗濯はぬるま湯で短時間

メリノウールの素材にもよりますが、手間をかけられるのなら手洗いがおすすめです。やはり摩擦に弱いので、手洗いで押し洗いをするのが良いでしょう。洗濯機を使用する場合には、洗濯ネットは必須です。

また、メリノウールは長い時間水につけると繊維が硬くなりフェルト化してしまいます。できるだけ短時間で洗うようにしましょう。

乾燥は、洗い終わったらすぐに形を整えて風通しのいい場所に干します。より丁寧に行うのなら、形を整えて平干しにすると型崩れも防げます。

保管方法

シーズン終わりには、洗濯をしたうえでブラッシングをすると良いでしょう。汚れやほこりを取り除き、繊維を整え毛玉を作りにくくします。また、メリノウールは天然素材ですので保管中の虫食いには注意する必要があります。市販の防虫剤を使用して保管するようにしましょう。

おすすめのメリノウール製ベースレイヤー

登山は汗をかきたくないスポーツなのでベースレイヤーにはなるべく薄手のメリノウールがおすすめです。以下で紹介するメリノウールのベースレイヤーは薄手タイプのものをピックアップしています。

オールシーズン使える「スマートウール クラシックオールシーズンメリノベースレイヤー

メンズ クラシックオールシーズンメリノベースレイヤー ロングスリーブ
出典:LOST ARROW

メリノウール製のアパレルに特化したスマートウールは、優れた耐久性と高品質のメリノウールの使用から多くの登山者に人気があるブランドです。中でも、150g/m2のこちらの商品は、メリノウールのベースレイヤーとしては非常に薄く、激しい運動を要するアクティビティや夏場でも使用できる汎用性の高いベースレイヤーです。

メリノウール特有のソフトな着心地はそのままに、ナイロンの耐久性をプラスしています。また、ロングTタイプや胸元にファスナーのついた体温調整しやすいタイプもあり、登山やアウトドアでの活動に最適です。

価格 12,870円
生地重量 150 g/m2
素材 ウール88% ナイロン12%

柔らかな肌触りが気持ち良い「アイスブレーカー 150ロングスリーブティー」

icebreaker(アイスブレーカー) |メリノ 150 ロングスリーブ ティー(ユニセックス)
出典:GOLDWIN

アイスブレーカーは、メリノウールの中でも上質なニュージーランド産を使用していることで有名なブランドです。こちらの商品は、100%メリノウールを用いた薄手のベースレイヤーで、シーズンや着用シーンなどの汎用性が高く基本の一枚におすすめです。

柔らかさと伸縮性に優れた「ウールパワー クルーネックライト」

ウールパワーのメリノウール製ベースレイヤー

生地重量の公開がないのですが、生地感は薄手のニットのように縫われており、伸縮性に優れ、縫い目からの通気性も特徴的なベースレイヤーです。スマートウールやアイスブレーカーの150シリーズと比較すると肉厚な作りなので保温性の高いベースレイヤーとして位置づけ、寒い季節の登山で且つゆっくりな行動向けにおすすめのベースレイヤーです。

独創的なメリノウール「パタゴニア キャプリーン・クール・メリノ・シャツ]

出典:Patagonia

パタゴニアで大変人気のあるキャプリーンシリーズは化繊素材のベースレイヤーとして様々なアクティビティで使用ができる展開が特徴です。その中でもメリノウールが混紡されているアイテムがクールメリノとエアの2種類です。クールメリノは非常に薄い仕上がりで、ハードなアクティビティ用に使いやすく、オールシーズンで使いやすいベースレイヤーです

脇の下と背面のメッシュ地で発汗を防止「アクリマ ライトウール」

アクリマのメリノウール製ベースレイヤー

アクリマのライトウールは非常に軽量かつ通気性に優れた薄手のベースレイヤーでトレイルランニングなどのハードなアクティビティで使いやすい仕上がりです。ロングスリーブタイプのライトウールスポーツは脇の下と背面にメッシュ地のウールネットを組み合わせており、汗で濡れても優れた速乾性でべたつきを防止します。

価格 17,600円
生地重量 140 g/m2
素材 ウール100%

保温性に重視した普段使いしやすいTシャツ「フーディニ デソリ」

フーディニのメリノウール製ベースレイヤー

フーディニからはデソリとアクティブという2種類のメリノウール製ベースレイヤーが販売されており、デソリはメリノウール100%、アクティブは化繊混紡タイプです。保温性を重視するのならばデソリ、乾きの速さと耐久性を重視するのならばアクティブを選ぶと良いでしょう。フーディニのロゴが背中や肩にあしらわれておりデザイン性にも優れているので普段使いにもおすすめです。

濡れても体温を保持「ノローナ ピュアウール」

出典:NORRONA

高い防臭性と保温性をもつ100%メリノウールで作られた180g/m2のロングスリーブシャツです。やや厚めの生地で、秋から春にかけてのベースレイヤーに適しています。柔らかさと耐久性を併せ持ち、毛羽立ちを抑えながら引っ掛かりにくく製縫されています。

肩回りにはショルダーハーネスとの干渉nい耐えうるステッチやアウターに干渉しないサイドシームなど、登山というアクティビティのことをしっかりと考えこまれたこだわりのベースレイヤーです。

乾きの速さが圧倒的!「モンテイン プリミノ140」

PRIMINO 140 Long Sleeve T-Shirt(プリミノ140 ロングスリーブTシャツ)カラー/Black
出典:MONTANE

メリノウール混紡のベースレイヤーの中でもプリミのは化繊素材にプリマロフトゴールドを使っています。これによって乾きの速さが圧倒的に異なり、汗をかいた瞬間の拡散能力に優れています。それでいてメリノウールの良さも体感できる特徴があり、ハードなアクティビティでおすすめのベースレイヤーに仕上がっています。

価格 12,100円
生地重量 140 g/m2
素材 ウール50% プリマロフト25% ポリエステル25%

コスパ抜群!「モンベルスーパーメリノウール L.W.」

出典:モンベルオフィシャルECサイト

繊度18.5ミクロンの「マルチクリンプウール」を使用しており、ストレッチ性、自然放電するカーボン繊維の使用、保温力に優れた素材の使用でコストパフォーマンスに優れたメリノウールシャツを世に送り出しています。

価格 7,400円
生地重量 記載なし
素材 ウール85% ポリエステル15%

究極のTシャツ「山旅速乾メリノウールTシャツ」

山旅 速乾メリノウールTシャツ-無地

登山から普段使いまで幅広く活用できる究極のメリノウールTシャツです。素材はメリノウール50%とポリエステル50%の混紡比率で作られており、耐久性と機能性を両立させています。

メリノウールの特徴である「防臭効果」や「吸湿性」を損なわず、さらに化繊の特徴である「速乾性」を取り入れることにより、徹底的に汗の不快感に対応しています。夏場の使用や汗っかきの方に特におすすめのTシャツとなっています。

価格 7,490円
生地重量 140 g/m2
素材 ウール50% ポリエステル50%

▼ベースレイヤーの基本についてわかる記事

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