初めてテント泊をする時に最も多いQ&Aをまとめてみました。テント泊で注意すべきポイントを事前に知ることでテント泊時のリスクを回避することができます。初めてテント泊に挑戦する人は是非一読しておきましょう。
テント泊で追加される装備重量
最も注意すべきポイントは装備重量です。テント本体、シュラフ(寝袋)、テントマット、防寒着、食事を作るためのクッカーや燃料が必須装備に加わります。これによってザック容量が大きなものとなり、日帰り登山や山小屋泊と比較すると重量が追加されます。以下の表はおおよその追加装備重量です。合計は5350gです。全ての装備は比較的軽量なアイテムとしていますので、これ以上になることも大いに考えられます。
※横スクロールで表がスクロールできます。装備 | おおよその重量 | 備考 |
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テント本体 | 1100g | ダブルウォールテントで軽量なテント重量の平均 |
ザック | 600g | 日帰り用ザックを600gとした時のザックの重量差 |
シュラフ | 750g | 3シーズン用シュラフの平均重量 |
テントマット | 350g | 3シーズン用テントマットの平均重量 |
ダウンジャケット | 300g | 軽量なダウンジャケットの平均重量 |
ダウンパンツ | 300g | 軽量なダウンパンツの平均重量 |
クッカー類 | 450g | 燃料をガスストーブとした場合のクッカー含めた重量 |
水 | 500g | 水場があるテント場と想定し少なめに設定 |
食料 | 1000g | 山ごはんを作ることを想定 |
できればテント泊登山を行う前に、いつも足を運んでいる最も簡単な日帰り登山で、テント泊装備を持ち歩いて歩いてみることをおすすめします。
テント泊でちゃんと寝るということ
テント泊をする時に最も多い不安のひとつに『寒くて寝ることができないのでは』ということです。この不安が大きい人はオーバースペックのシュラフ、テントマット、ダウンウェア、フリースなどの防寒着を装備に加えてしまいがちです。以下は上で示した装備に対して、心配バージョンとの重量比較例です。重量差を足し合わせると900gとなります。これが不安分の重量です。
※横スクロールで表がスクロールできます。装備 | 重量差 | 心配Ver | 通常Ver |
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シュラフ | 250g | 1000g | 750g |
テントマット | 150g | 500g | 350g |
ダウンジャケット | 200g | 500g | 300g |
フリース | 300g | 300g | 0g |
就寝時はダウンジャケットとダウンパンツを着用した状態で寝ることでシュラフを軽量化することができます。
以下の表は、実際に3シーズンの登山で組み合わせている装備一覧です。寒がりの40代半ばの男性が実際に使用しています。テントはシングルウォールで初心者の方にはハードルが高いと思いますが、シュラフ、テントマット、ダウンジャケット、ダウンパンツは是非参考にしてみてください。これで7月〜8月の高所のテント泊で十分に通用します。
※横スクロールで表がスクロールできます。装備 | 使用アイテム | 重量 |
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テント本体 | ヘリテイジ クロスオーバードーム2G | 630g |
ザック | オスプレー レヴィティ | 800g |
シュラフ | シートゥサミット スパークSPⅠ | 350g |
テントマット | サーマレスト ネオエアーウーバーライトS | 170g |
ダウンジャケット | ウエスタンマウンテニアリング クイックフラッシュジャケット | 225g |
ダウンパンツ | マウンテンイクイップメント パウダー・パンツ | 210g |
テント泊で我慢しなければいけないこと
テント泊をする際に我慢しなければいけないことがいくつかあります。代表的なものでは騒音、お風呂です。
騒音の内訳は、周りの人の話し声、イビキ、トイレや早朝出発の人の足音などが代表的です。これらは耳栓をすることで回避することができます。耳栓はサイレンシアが非常に効果が高いです。
次にお風呂です。テント場にお風呂があれば最高ですが、多くのテント場ではお風呂に入ることができません。清潔にして寝たいという人は、軽量で暖かな着替え、汗拭き用のタオル、汗拭き用の使い捨てタオルの活用です。僅かながら装備重量は増えますが、快適に寝ることができることを重視する場合は持ち歩くと良いでしょう。有効なのはファイントラックのナノタオルです。ゴミにならないし、ハンカチやタオルとしても活用できます。