2022.08.31

瑞牆山の南『甲府幕岩』で楽しむフリークライミング

奥秩父は瑞牆山の南、バリエーション豊富なクライミングエリア。

「テンションお願いしまーす」「がんば！」と掛け声飛び交うここは、通称甲府幕岩というロッククライミングエリア。名前に甲府と付きますが山梨県北杜市、瑞牆山の南に位置し標高は1300m程、平野部は35℃を超える猛暑日でしたが幕岩周辺は22℃と体を動かすには最適な気温、広葉樹に囲まれた居心地良い岩場でクライミングに興じる仲間たちの早朝から日暮れまで。

まずは美味しい朝ごはんから。

E20中央自動車道須玉ICを降りてから5分ほど、「デイリーヤマザキ北杜須玉インター店」は店に入れば焼き立てパンの美味しい香りに包まれ幸せ気分に。美味しさを直観できるビジュアルにトレイにパンを積み上げちゃう。ここを過ぎると幕岩までコンビニはないので各種補給にも貴重なお店です。

デイリーヤマザキ北杜須玉インター店

幕岩最寄りの駐車スペース

デイリーヤマザキ北杜須玉から30分ほど狭くダート含む林道を行くと幕岩最寄り駐車スペースに、9時過ぎでほぼ満車でした。広くはない駐車エリアなので交通の妨げとならないように留意、可能な限り乗り合いで訪れることを強くお勧めします。

駐車エリアから少し折り返し右に入って下ること5分ほど、甲府幕岩に。このアクセスの容易さも多くのクライマーを惹きつける要因でしょう。

甲府幕岩は大きく4つのエリアに別れ、近い方から奥に行くにつれて難易度が上がります。まずは一番手前の第１幕、豊穣の森と呼ばれるエリアに取り付きました。

リードをM原が務めます。リードクライマーはゴールまでのいくつもの支点にロープをかけながら登ります。支点にロープをかける時に使う道具が「クイックドロー」。通称「ヌンチャク」と呼ばれています。

リードの安全を支えるビレイヤーY山、彼の装着したビレイヤーグラスはプリズムを介することで上を見上げずに楽な姿勢でクライマーの動きが見え、首や肩、腰に負担かけずにビレイを。長丁場のビレイ程そのありがたさが光ります。

この日、全くの初顔合わせだったY山とF井は即効で息の合うチームを形成。

エミリー、クライムオン。

ビレイヤーはM原。

ドリュー、クライムオン。

ブレークタイム、こんな日だからこそ熱々カップ眼麺、これは体が欲しがる旨さ！　By HEXAR

ランチ後はステージを奥に移します。

成功するまで何回でもチャレンジを重ねるF井。課題の難易度と達成感は決して高さに比例しない。

「カラダを使ったチェス」と呼ばれるクライミングの魅力。

この日、皆のスタイルを見て強く感じたのはクライミングは知性のスポーツだということ。ゴールは決まっていても複数のアプローチ方法、クリアしなければならない幾つものプロセス、何かの仕事で成果を出すためのプロセスと似ています。

どうしても手の届かないホールドがあったとして、アプローチする手足をこれまで変えればクリアできたり、体重のかけ方を変えると楽に手が届いたりと試行錯誤しながらクリアする面白さ。

正解はひとつではなく人それぞれ異なる方法。決して諦めずに先を読みつつ自分の登り方でクリアしていくのはパズルやチェスに似た感覚、難題を楽しむ不屈の精神。それは鍛え上げた体よりも重要なことと感じました。

これからも彼らを待つ様々なフィールド、知的にゲームを楽しむ姿を追い続けようと思います。

アフターはもちろん温泉で湯ったり！たかねの湯

富士山と南アルプスが一望できるロケーション。四季折々の風景を眺めながらの温泉は疲れた体に最高ですよ。大浴場・気泡浴・うたせ湯・サウナなどを備え、泉質はつるつるした弱アルカリ性低張性温泉で疲労回復、神経痛や打ち身などに効果があるとのこと。市外からの訪問者には微妙にお高い入浴料金ですが、それだけの価値はあります。