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しながらコーヒーをすすり、山ごはんを味わうと、いつもの食事よりおいしく感じますよね。しかし、山では荷物の持ち運びが大変で、重いものやかさばるものは持てません。そこで、登山で活躍する、スタッキング（積み重ね）できるクッカーをご紹介します。これらのクッカーを使えば、かさばらずに持ち運べて、さらに調理の幅も広がるでしょう。
多彩なクッカーがあると調理の幅が広がる
調理に使うクッカー（小型の鍋）ですが、調理方法によって必要なクッカーが変わります。たとえば、お湯を沸かすならケトルや鍋の形状が適しています。一方、炒め物をするなら食材を均等に加熱できるフライパンのほうが調理しやすいです。もし、多彩なクッカーを用意できるなら、料理のバリエーションがグッと広がります。
しかし、全部のクッカーを山に持ち運ぶのは難しいですよね。そこで、以下では、クッカーをコンパクトにまとめるコツについてご紹介します。
▼登山用クッカーの選び方はこちらから
クッカーをコンパクトにまとめるコツ
コップや鍋、フライパンなどのクッカーはかさばりがちで、持ち運びが大変です。コンパクトに持ち運ぶために、クッカー選びは以下の3つのコツを参考にするとよいでしょう。
スタッキングできるクッカーを選ぶ
クッカーは、スタッキングできるものを選ぶとよいでしょう。マトリョーシカのように、積み重ねて収納することでコンパクトにまとまります。
オールインワン設計のものを選ぶ
モデルによっては、クッカーをひとまとめにできる「オールインワン設計」になっているものがあります。形状が異なるクッカーでもキレイに収まるので、持ち運びにとても便利です。
ジャストフィットするクッカーを探す
クッカーを新しく買い足す場合、積み重ねできるサイズのものを選ぶとよいでしょう。とくに、同メーカーのものはサイズが合いやすいです。クッカーのサイズを測り、ジャストフィットするクッカーを探してみましょう。
【登山におすすめ】スタッキングできるクッカー5選
以下では、登山におすすめのスタッキングできるクッカーを5つご紹介します。クッカーを重ねて収納できるので、持ち運びが楽になります。さらに調理の幅も広がり、登山の食事をさらに楽しむことができるでしょう。
エバニューのチタンクッカー
エバニューのクッカーの種類は、登山用クッカーメーカーの中で最も種類が多く、さまざまな組み合わせのスタッキングが可能です。１人用のクッカーとして、以下の3つの組み合わせがおすすめです。
| 種類 | 容量 | サイズ | 重量 |
|---|---|---|---|
| Ti デミタス220 | 220ml | 外径8.5×内径7.5×深さ5.5cm | 約42g |
| Ti 400FDカップ | 400ml | 外径10.2×内径9.5×深さ5.8cm | 約50g |
| Ti 570FDカップ | 570ml | 外径12×内径11×深さ6.1cm | 約55g |
一番小さいクッカー（TI デミタス220）はスティックタイプのコーヒーを飲むのに最適な大きさになっています。中くらいのサイズは（Ti 400FDカップ）は、カップ麺に使うお湯を沸かせるぐらいの大きさです。一番大きいクッカー（Ti 570FDカップ）はカップ麺とアルファ米を一回で作れます。
これらのクッカーのなかには、固形燃料やゴトク、ミニライターも収納可能です。
アルミパーソナルクッカーセット／スノーピーク
大きさの異なる鍋とフライパン2個ずつが入った、アルミ製クッカーのセットです。湯沸かしやスープ作り、カレーや炒めものなど、幅広く調理ができます。また、フライパンは皿代わりとしても使えるので便利です。
2～3人用の大きさなので、複数人で食事をする登山者におすすめです。
▼アルミパーソナルクッカーセットの構成
| 種類 | 容量 | サイズ |
|---|---|---|
| 鍋L | 1,150ml | φ14.8×8cm |
| 鍋S | 800ml | φ12.6×7.6cm |
| フライパンL | 550ml | φ15.5×3.6cm |
| フライパンS | 350ml | φ13.2×3.2cm |
収納サイズ：φ15.5×10cm
重さ：約500g
アルパインクッカー 11+13 セット ディープ／モンベル
大きさの異なる深型の鍋と浅型の鍋が2種ずつあるセットです。大きいクッカーに小さいサイズのクッカーが収まるため、コンパクトにまとまります。さらに、クッカーには目盛りや注ぎ口が付いており、使いやすい工夫がされています。
クッカー内には、250サイズのガスカートリッジと小型ストーブを収納可能です。
▼アルパインクッカー 11+13 セット ディープの構成
| 種類 | 容量 | サイズ |
|---|---|---|
| アルパインクッカー 11 ディープ（本体） | 750ml | φ13×10cm |
| アルパインクッカー 11 ディープ（ふた） | 430ml | φ12.5×6cm |
| アルパインクッカー 13 ディープ（本体） | 1000ml | φ14.7×11cm |
| アルパインクッカー 13 ディープ（ふた） | 610ml | φ14×6.5cm |
サーモスタッククッカーコンボ／SOTO
多彩な組み合わせで使えるクッカーコンボです。小さなクッカーではコーヒーを入れて飲んだり、大きなクッカーではスープを温めたりできます。さらに、2つを組み合わせて保温マグとして使うこともできます。また、ふたやコジ―が付属して保温性を高められるので、冬季の山行にピッタリのクッカーです。
▼サーモスタッククッカーコンボの構成
| 種類 | 容量 | サイズ |
|---|---|---|
| マグリット350 | 350ml | φ8.4×9.8cm |
| マグリット400 | 400ml | φ8.5×9.4cm |
| マグリット750 | 750ml | φ10.2×12cm |
※その他付属品：マグリットL（マグ750用）、マグリット（マグ350・400兼用）、ジョイント、コジ―、リフター
総重量：約310g
収納サイズ：φ10.5×12.5cm
アルファクックセット1.1／SEA TO SUMMIT
1人分の調理器具をコンパクトに収納できる機能的なクックセットです。鍋やボウル、マグカップの3つがコンパクトに収納できます。同モデルには2～4人用のセットがあり、山行の人数によっても選べます。
▼アルファクックセット1.1の構成
アルファポット（1200ml）、デルタライトボウル、デルタライトインサルマグ
重量：約330ｇ
バーナーが美しく収まるクッカー3選
山ごはんを作る際には、クッカーと併せてバーナーも使うことが多いですよね。そこで、バーナーがピッタリ収まるクッカーを3つご紹介します。クッカーやバーナー、燃料などの調理器具がキレイに収まり、コンパクトに持ち運べます。
ジェットボイル ミニモ
ジェットボイルは、湯沸かしに必要なパーツをクッカー内に収められる「オールインワン設計」になっており、コンパクト性・機能性に優れる秀逸のメーカーです。とくに「ミニモ」は、クッカーが広口浅型で調理用に特化しているモデルです。火加減も調節でき、湯沸かしから煮込み料理まで、調理の幅が広がります。
▼ジェットボイル ミニモの仕様
| 容量 | 1000ml |
| 重量 | 約415g（付属スタビライザー27g、ゴトク35g除く） |
| サイズ（収納時） | φ12.7cm×高さ15.2cm |
アミカス クッカーコンボ／SOTO
アミカスがピッタリ収まるこのクッカーコンボは、浅型と深型の2種のクッカーが付属しています。深型のクッカーでは湯沸かしや煮込み料理、浅型では炒め物やお皿として使えます。
▼アミカス クッカーコンボの仕様
| 重量（バーナー本体） | 約81g |
| 重量（クッカー2種） | 約203g |
| クッカーの容量 | 浅型500ml、深型1000ml |
| サイズ（収納時） | 幅4×奥行4.3×高さ7.5cm |
ライテックトレックケトル＆パン／プリムス
鍋とフライパンがセットになったプリムスのクッカーです。湯沸かしや炒め物ができ、1～2人分の調理に便利なサイズです。クッカー内には、Ｐ115などの小型バーナーや250サイズのガスカートリッジが収納できます。さらに、プリムスの「イージークック・ミニキット」もスタッキングできるので、調理の幅がさらに広がります。
▼ライテックトレックケトル＆パンの仕様
| 重量 | 約280g |
| 容量 | 鍋1000ml、フライパン（内径11cm×高さ3cm） |
| 収納サイズ | φ13×H14.5cm |
コンパクトに収納できるスタッキング例
実際に登山で使用しているクッカーのスタッキング例を2つご紹介します。下記の例を参考に、山行人数や調理用途に合わせて、キレイにスタッキングしてみてください。
エバニューのチタンクッカー×固形燃料
3つのクッカーと固形燃料のストーブが収納できるスタッキングです。それぞれのクッカーやストーブが小型なので、かなりコンパクトに持ち運べます。
▼スタッキングの構成
- Ti デミタス220
- Ti 400FDカップ
- Ti 570FDカップ
- Ti 570FDカップ用ふた
- 風防
- チタニウムストーブ
- 固形燃料
- ミニライター
アルパインクッカー11ディープ×ウィンドマスター
2つのクッカーとバーナーを組み合せたスタッキングです。異なるメーカーのものでも、コンパクトに収められます。さらに、アルパインクッカー13ディープの大きいサイズのクッカーもスタッキングできるので、山行に合わせて使い分けできます。
▼スタッキングの構成
- アルパインクッカー11ディープ（本体）
- アルパインクッカー11ディープ（ふた）
- SOTO ウィンドマスター
- ガスカートリッジ（105サイズ）
- ゴトク（オプション）
スタッキングできるクッカーで登山の食事を楽しもう
スタッキングできるクッカーとスタッキング例についてご紹介しました。これらのクッカーを使うことで、さまざまな形のクッカーをコンパクトに持ち運べます。そして、料理の幅が広がり多彩な料理が作れるので、登山の食事を満喫できるでしょう。この記事を参考に、ご自身の山行にピッタリのクッカーの組み合わせを探してみてくださいね。
