群馬県は県内のどこからでも山が見える、関東有数の山岳県です。標高500m以上の山地が県土の約7割を占め、赤城山、谷川岳など知名度の高い山を多く有し、日本百名山も11座あります。
そんな群馬県の山は高山ばかりかというと、実は低山も豊富です。この記事では群馬県の低山を中心に、日帰り登山が楽しめる絶景の山を12座取り上げ、おすすめの登山コースや交通アクセスと共に紹介しています。
群馬県在住の方はもちろん、群馬の山に興味をお持ちの県外の方もぜひ参考にしてください。
1.嵩山(たけやま)/標高788m
群馬県中之条町にある嵩山は、中之条町のシンボルで、ぐんま百名山、日本百低山、吾妻八景に選定されています。
古くから天狗の住む霊山として人々の信仰を集め、山城が築かれた戦国時代には悲劇の舞台となった歴史があります。
嵩山は険しい岩峰で、いくつもの鎖場があり、スリリングな岩稜歩きが楽しめる山です。不動岩、胎内くぐり、弥勒穴など見どころが多く、山頂からは上州の山々が一望できます。
山の名前 | 嵩山(たけやま) |
標高 | 789m |
場所 | 吾妻郡中之条町 |
地図・天気など | 詳細情報 |
おすすめ登山コース
小天狗、中天狗、大天狗(嵩山)と岩場のピークを踏んでいく、嵩山往復コースを紹介します。コースタイムは短いですが、岩登りが多く、登山道は変化に富んでいて訪れる登山者を飽きさせません。また、低山とは思えない素晴らしい眺望も魅力です。
スタートは道の駅。表参道と呼ばれる登山道は整備され、標識が設置されているので迷うことはありません。岩登りは雨の翌日だと滑りやすいので注意してください。
最初に小天狗頂上へ。
大天狗へは長い鎖場をいくつも通過すると到着します。
嵩山登山口→見晴台→小天狗→中天狗→大天狗(嵩山)
コースタイム(休憩時間含まず) | 約1時間30分 |
総距離 | 2.0㎞ |
累積標高 | 上り287m、下り274m |
難易度 | ★★☆☆☆ |
アクセス
- JR吾妻線中之条駅からタクシーで約10分
- 関越自動車道渋川伊香保ICから国道17号・353号を経て約35分、道の駅霊山たけやまの駐車場を利用
2.岩櫃山(いわびつやま)/標高803m
吾妻郡東吾妻町の岩櫃山は、嵩山(たけやま)同様、ぐんま百名山、日本百低山、吾妻八景に選定されている低山で、東吾妻町のシンボルです。奇岩、巨岩で構成された険しい岩峰であり、山頂南面は垂直に切り立つ200mの岩壁となっています。
真田家ゆかりの山で2016年の大河ドラマ「真田丸」のオープニング映像に登場し、山中には真田氏の拠点であった岩櫃城の城跡が残されています。
登山道は4つありますが、基本、険しい岩登りで鎖やハシゴがかけられてはいるものの難易度の高い箇所も多く、スリル満点です。いずれもコースタイムは短く、初心者向けから上級者向けまでコースが揃っているため、腕試しをしたい愛好家の間で大変人気があります。
恐怖を乗り越えて立った山頂からは、上州の山々から富士山まで見渡せる絶景が楽しめます。
特に紅葉の景色は素晴らしく、秋の登山はおすすめです。
山の名前 | 岩櫃山(いわびつやま) |
標高 | 803m |
場所 | 吾妻郡東吾妻町 |
地図・天気など | 詳細情報 |
おすすめ登山コース
登山コースは、沢通り、尾根通り、赤岩通り、密岩通りと4コースありますが、ここでは密岩通りで登り、赤岩通りで下りる、岩櫃山で人気の高い周回ルートを紹介します。
登りの密岩通りは岩登りの鎖場が続きます。高度感のあるスリリングな箇所が多く、愛好者は楽しめます。
最も恐怖を感じるポイントして人気の高かった「天狗の架け橋」は、2019年の台風により通行できなくなり、2024年現在う回路が設けられています。
多くの鎖場を乗り越えた先の山頂で絶景を満喫したら、密岩通りよりは穏やかな赤岩通りで古の山城の雰囲気を感じ取りながら下山します。
高度感のある鎖場が苦手な方は、沢通り、尾根通りを利用するといいでしょう。
古谷登山口駐車場→密岩登山口→岩櫃山→赤岩登山口→古谷登山口駐車場
コースタイム(休憩時間含まず) | 約2時間30分 |
総距離 | 2.7km |
累積標高 | 上り381m、下り383m |
難易度 | ★★★☆☆ |
アクセス
- JR吾妻線郷原駅下車、古谷T字路を経て密岩登山口まで徒歩約30分
- 関越自動車道渋川伊香保ICから国道17号・353号・145号を経て、岩櫃山南側の古谷集会所前の駐車場を利用
3.尼ヶ禿山(あまがはげやま)/標高1466m
尼ヶ禿山は、尾瀬のような湿原や関東有数のブナ林、スキー場などで有名な玉原(たんばら)高原の西端にそびえる山です。ユニークな山名は、積雪期に山頂が禿げたように見えることから、天が禿げた山、あまが禿げた山に「尼」の字を当てたのが由来とされています。
尼ヶ禿山の標高は1500m近いですが、登山口である玉原高原の標高が約1200mのため標高差が小さく、初心者や家族連れが気軽にハイキングを楽しめます。
山頂からの眺望は良く、眼下に玉原湖を見下ろし、武尊山や谷川岳などが見渡せます。
年間を通じて登山が楽しめますが、小尾瀬と呼ばれる玉原湿原の美しさを満喫できる初夏や、紅葉で彩られたブナ林を歩く秋がおすすめです。
山の名前 | 尼ヶ禿山(あまがはげやま) |
標高 | 1466m |
場所 | 沼田市と利根郡みなかみ町の境 |
おすすめ登山コース
玉原センターハウスから玉原湿原に向かい、尼ヶ禿山、玉原湖と歩く周回コースを紹介します。前半は尾瀬のような木道を歩いて湿原を楽しみます。
山道に入ったら分岐を尼ヶ禿山方面へ進みます。いったん林道に出ますが、通行止めのトンネルが出てきたら標識に沿って再び山道へ。鉄塔を経て展望の良い山頂へ向かいます。
帰りは東京大学大学院数理科学研究科セミナーハウスを通り、玉原湖を眺めながら戻ります。
探鳥路入口→玉原湿原→尼ヶ禿山→玉原越→探鳥路入口
コースタイム(休憩時間含まず) | 約2時間30分 |
総距離 | 7.5km |
累積標高 | 上り404m、下り408m |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
アクセス
- JR上越線沼田駅から迦葉山行きバスで50分、たんばらセンターハウスバス停下車
- 関越自動車道沼田ICから約19㎞、たんばらセンターハウスの駐車場を利用
4.浅間隠山(あさまかくしやま)/標高1757m
吾妻郡東吾妻町と長野原町の境に位置する浅間隠山は、文字通り浅間山を隠すようにそびえている、人気上昇中の山です。富士山に似た山容であることから「川浦富士」とも呼ばれ、日本二百名山、関東百名山、ぐんま百名山に選定されています。
浅間隠山は山頂からの展望が素晴らしいことで知られており、浅間山はもちろん、北アルプス、八ヶ岳、上州や西上州の山々から富士山まで見渡せます。
標高は1500mを優に超えていますが、標高差が小さいので初心者から登れ、誰でも気軽に大展望が楽しめます。また、麓には浅間隠温泉郷があり、下山後の温泉もお楽しみの1つです。
山の名前 | 浅間隠山(あさまかくしやま) |
標高 | 1757m |
場所 | 吾妻郡東吾妻町と長野原町の境 |
地図・天気など | 詳細情報 |
おすすめ登山コース
浅間隠山で最も人気の高い、二度上峠からのピストンコースを紹介します。登山道に危険個所はなく、初心者におすすめのコースです。
駐車場からほど近い浅間隠山登山口からスタート。はじめは緩やかですが、徐々に傾斜を増していき、約1時間半ほどで山頂に到着します。
眺めをたっぷり楽しんだら、来た道を戻ります。
浅間隠山登山口→浅間隠山→二度上峠東側登山口
コースタイム(休憩時間含まず) | 約2時間20分 |
総距離 | 4.5km |
累積標高 | 上り467m、下り463m |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
アクセス
- 公共交通機関でのアクセスは困難
- 関越自動車道高崎ICから県道27号、国道406号、県道54号を経て約50㎞、登山口駐車場を利用
5.吾妻山(あづまやま)/標高481m
桐生市の吾妻山は、ぐんま百名山、桐生アルプスに選定されている桐生市のシンボル。初心者からベテランまで楽しめる人気の里山です。桐生市街地からほど近くに位置し、毎日訪れるハイカーもいるほど地元市民に親しまれています。
低山でありながら山頂からは大展望が広がり、桐生市街地や関東平野が見渡せます。また、起点となる吾妻公園は、桜やチューリップなど花の美しい公園で、ハイキングに訪れる人を楽しませてくれます。
整備された登山道は途中から険しい岩場の男坂と緩やかな女坂とに分かれ、合流後に再び男坂・女坂が現れ、山頂に至ります。男坂にはロープが張られているので、特に危険ではありませんが、初心者は女坂を選ぶといいでしょう。
山の名前 | 吾妻山(あづまやま) |
標高 | 481m |
場所 | 桐生市 |
地図・天気など | 詳細情報 |
おすすめ登山コース
毎日登る方もいるほどポピュラーな吾妻山往復コースを紹介します。吾妻公園から登山口に入り、まずは岩場の急登である第1男坂を登ります。
急坂を登り終えると、ビューポイントのトンビ岩へ。景色を楽しんだらほどなく第2男坂が現れます。第1男坂よりもさらに急なので、慎重に登ります。
第2男坂を過ぎると、雑木林を一登りして山頂に到着します。
帰りは、第1、第2とも女坂を通って戻ります。
吾妻山入口→吾妻山登山口→吾妻山→吾妻山登山口→吾妻山入口
コースタイム(休憩時間含まず) | 約1時間45分 |
総距離 | 3.2km |
累積標高 | 上り376m、下り377m |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
アクセス
- JR両毛線桐生駅下車。吾妻公園まで徒歩約25分
- 北関東自動車道太田桐生ICから国道50号、県道66号を経て約15㎞、吾妻公園の駐車場を利用、または隣接する水道山公園の駐車場を利用
6.荒神山(こうじんやま)/標高624m
桐生市とみどり市の境にある荒神山は、ぐんま百名山に選定されている初心者向けの里山です。登山口から山頂まで1時間程度で登れる上、車で山頂近くまで行くことができるため、子供連れの方にもおすすめです。
山頂近くの展望台からは、赤城山をはじめ駒ヶ岳、袈裟丸山、男体山などの山々と市街地の大展望が広がります。
荒神山の最寄り駅は、トロッコ列車で人気の渡良瀬渓谷鉄道水沼駅。
駅を出るとすぐに荒神山が見え、登山口まで歩いて20分程度でアプローチできるのが魅力。また、水沼駅は、駅構内に温泉がある全国的にも珍しい駅のため、「トロッコ列車+荒神山登山+温泉」と、充実した1DAYプチ旅ハイクが楽しめます。
山の名前 | 荒神山(こうじんやま) |
標高 | 624m |
場所 | 桐生市黒保根町とみどり市の境 |
地図・天気など | 詳細情報 |
おすすめ登山コース
水沼駅から歩いて荒神山へ向かう周回コースを紹介します。手軽に絶景が楽しめる初心者にピッタリのコースです。
水沼駅を出たら、荒神山に向かって「くろほね大橋」で渡良瀬川を渡ります。
突き当りの県道257号を左へ曲がると登山口の道標が出てきます。登山道は整備されているので心地よく歩けます。山頂から展望はありませんが、木製の展望台から絶景が見渡せます。
山頂下にはランチ休憩にぴったりなあづま屋もあります。
水沼駅→登山口→荒神山→登山口→水沼駅
コースタイム(休憩時間含まず) | 約2時間10分 |
総距離 | 5.9km |
累積標高 | 上り400m、下り401m |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
アクセス
- 渡良瀬渓谷鉄道水沼駅下車
- 北関東自動車道伊勢崎ICから国道122号を経て約40分、荒神山駐車場を利用
7.金山(かなやま)/標高239m
太田市の金山は、年間を通じてハイキングが楽しめる初心者向けの低山で、ぐんま百名山に選定されています。
山頂には、日本100名城に選定されている金山城の城跡があり、国の史跡指定を受けた堀切や土塁などの貴重な遺構が残されています。また、新田義貞が祀られた新田神社や、大国主命などが祀られた御嶽神社があるなど由緒ある歴史が刻まれた山です。
金山は低山ですが、独立峰のため大変眺めが良く、山頂からは赤城山、榛名山、浅間山、筑波山、富士山などが見渡せます。
平日でもシニアハイカーや子供の遠足などでにぎわう、地元市民に親しまれている山です。
山の名前 | 金山(かなやま) |
標高 | 239m |
場所 | 太田市 |
地図・天気など | 詳細情報 |
おすすめ登山コース
金山には東山ハイキングコース、西山ハイキングコース、北山ハイキングコースなど複数のハイキングコースがありますが、いずれも難易度は低めで、年間を通じて気軽にハイキングが楽しめます。
ここでは初心者におすすめの西山ハイキングコースで金山に登るピストンコースを紹介します。
起点となるのは、史跡金山城跡ガイダンス施設。太田市金山地域交流センターが併設された施設で金山城跡の歴史について学べます。世界的な建築家、隈研吾氏が設計したとても斬新なデザインの建物は、遠くからでも目を引きます。
山に向かう前に、ここで予習しておくのもおすすめです。
登山道は歩きやすく整備されており、山頂には多くの歴史スポットとビュースポットがあります。ゆっくり時間をかけて見て回るといいでしょう。
金山城跡ガイダンス施設→展望台→金山→展望台→金山城跡ガイダンス施設
アクセス
- 東武桐生線・小泉線・伊勢崎線の太田駅から徒歩約50分またはタクシーで約7分
- 北関東自動車道太田桐生ICから国道122号・407号を経て約10分、大光院駐車場などを利用
8.水沢山(みずさわやま)/標高1194m
水沢山は、榛名山の西に位置する独立峰で日本二百名山に選定されています。鋭角的な山容が特徴の山で、地元の方に親しまれており、年間を通じて登山者が訪れます。
麓には1300年の歴史を誇る水沢観音があり、登山は観音堂奥の飯綱大権現の石段からスタートするのがスタンダードです。
山頂からは大展望が広がり、谷川岳、武尊山、日光白根山、皇海山などの山々と、伊香保の街並みが見渡せます。
下山後に名物の水沢うどんをいただくのもおすすめです。
山の名前 | 水沢山(みずさわやま) |
標高 | 1194m |
場所 | 渋川市伊香保町 |
地図・天気など | 詳細情報 |
おすすめ登山コース
水沢山往復コースを紹介します。登山道はけっこう険しく、急登ですが、地元の方々によって整備されているので初心者でも歩けます。
水沢観音の奥の階段を登ったところから登山道に入ります。1時間ほど歩くと野鳥が集まることで有名なお休み石に到着。人馴れした(?)野鳥の愛らしさに癒されます。
ここから先、岩場や長い木段の急登を乗り越えると見晴台石仏や、見晴台草ぼうずに到着します。山頂に劣らないビュースポットなので景色が楽しめます。
最後の険しい道を登り切れば山頂に到着です。
眺めはいいのですが、ランチをとるには少し狭いので、別の場所で食べたほうがいいでしょう。
水沢観音登山口→水沢山→水沢観音登山口
コースタイム(休憩時間含まず) | 約2時間30分 |
総距離 | 3.8km |
累積標高 | 上り609m、下り609m |
難易度 | ★★☆☆☆ |
アクセス
- JR上越線渋川駅から群馬バス伊香保行きに乗り、水沢または水沢観音バス停下車
- 関越道渋川伊香保ICから国道17号、権藤35号・15号を経て、水沢観音駐車場を利用
9.子持山(こもちやま)/標高1296m
群馬県中央部に位置する子持山は、十二ヶ岳、小野子山と連なる休火山で、たかやま高原牧場を囲むようにそびえています。
獅子岩、屏風岩などの奇岩が有名で、関東百名山、ぐんま百名山、日本百低山に選定されています。
登山コースは初心者向けから中上級者向けまで複数あるので、好みやスキルに応じて選べます。年間を通じて登山ができますが、紅葉の時期の景観が素晴らしいため、秋はおすすめです。
山の名前 | 子持山(こもちやま) |
標高 | 1296m |
場所 | 沼田市と渋川市の境 |
地図・天気など | 詳細情報 |
おすすめ登山コース
子持山名物の獅子岩や屏風岩に登る周回コースを紹介します。急登、岩場、鎖場、ハシゴ、ロープ、岩のヤセ尾根などを歩くスリリングなコースですので、初心者より経験者におすすめです。
登山道は険しい岩登りやヤセ尾根など危険を感じる箇所が多いため、距離のわりにはコースタイムが長くなります。特に獅子岩、屏風岩は、降雨後や雪のシーズンは滑りやすいため注意を要しますが、恐怖を乗り越えた先には、絶景が待っています。
山頂からの景色は素晴らしく、見る者を圧倒します。子持山登山は、スリルある岩稜歩きと絶景とでベテランを十分楽しませてくれます。
7号橋登山口→屏風岩→獅子岩→柳木ヶ峰→子持山→柳木ヶ峰→7号橋登山口
コースタイム(休憩時間含まず) | 約4時間20分 |
総距離 | 5.2km |
累積標高 | 上り674m、下り683m |
難易度 | ★★★☆☆ |
アクセス
- JR上越線・JR吾妻線の渋川駅からタクシーで約30分
- 関越自動車道赤城ICから県道70号などを経て約9㎞、7号橋駐車場を利用
10.榛名山(はるなさん)/標高1449m
群馬県のほぼ中央に位置する榛名山は、日本二百名山、関東百名山、ぐんま百名山、日本百低山に選定されている群馬県を代表する山の1つです。赤城山、妙義山と共に上毛三山と呼ばれています。
榛名山とは1つの山を指すのではなく、榛名湖を囲むようにそびえている山々の総称で、最高峰の掃部ヶ岳(かもんがたけ)の標高が1449mです。
山頂からは浅間山や関東平野が一望でき、天気が良ければ富士山も遠望できます。
榛名山はまた、観光地としても人気が高く、ロープウェイを利用した観光登山も可能です。下山後は、榛名湖とあわせたさまざまアクティビティを楽しむといいでしょう。
山の名前 | 榛名山(はるなさん) |
標高 | 1449m |
場所 | 高崎市 |
地図・天気など | 詳細情報 |
おすすめ登山コース
榛名山(掃部ヶ岳)を往復する初心者向けのコースを紹介します。標高1251m地点の硯岩からの眺めは圧巻です。榛名山を構成する1座である榛名富士が榛名湖の湖面に映り、その美しい姿が逆さ富士を彷彿とさせるため「榛名富士の逆さ富士」といわれています。
どの季節に見ても美しいですが、特におすすめは秋です。紅葉に染まった山が湖面に照り映え、訪れる登山者を魅了します。
また、山頂からの景色も素晴らしく、絶景を満喫できるコースです。
掃部ヶ岳登山口→硯岩→榛名山(掃部ヶ岳)→掃部ヶ岳登山口
コースタイム(休憩時間含まず) | 約2時間 |
総距離 | 3.0km |
累積標高 | 上り379m、下り379m |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
アクセス
- JR高崎駅から群馬バス榛名湖畔行きで約90分、終点榛名湖バス停下車
-
関越自動車道前橋ICから県道153号・28号を経て榛名湖ポケットパーク、榛名湖高崎市営無料駐車場など榛名湖畔沿いの駐車場を利用
11.赤城山(あかぎさん)/標高1828m
国定忠治の名セリフ「赤城の山も今宵限り」でお馴染みの赤城山とは、全部で12の山々で構成された山域を差しています。最高峰は標高1828mの黒檜山(くろびさん)で、谷川岳などとともに上州、群馬県を代表する山であり、日本百名山、ぐんま百名山、関東百名山などに選定されています。
また、赤城山は榛名山、妙義山と共に上毛三山と呼ばれ、クサタチバナ、シロヤシオ、ミツバツツジ、ヤマツツジなどが美しい花の百名山でもあります。
登山コースは豊富で、山頂からは谷川岳や武尊山など上州の山々と、男体山や皇海山(すかいさん)など日光の山々、そして遠く富士山や南アルプスまで展望できます。
古くから信仰の山として崇められていますが、現在ではワカサギ釣りやボート、サイクリングなどが楽しめる観光スポットとしても人気です。
山の名前 | 赤城山(あかぎさん)|黒檜山(くろびさん) |
標高 | 1828m |
場所 | 前橋市、桐生市、みどり市、沼田市、渋川市、利根郡昭和村にまたがる |
地図・天気など | 詳細情報 |
おすすめ登山コース
赤城山の登山ルートは難易度の低いものから高いものまでバリエーションに富んでいます。ここでは難易度の低い、黒檜山から駒ヶ岳へ縦走する周回コースを紹介します。冬季には雪山登山の入門編として人気の高いコースです。標高差が500m程度のためコースタイムが短く、初心者におすすめですが、登山道には急登や急下降箇所もあります。
スタートのバス停または駐車場から車道を歩いて黒檜山登山口へ向かい、しばらくは急登が続きます。大沼の展望が開けるあたりからは、景色を励みに登っていきましょう。
駒ヶ岳との分岐を左へ進めば黒檜山山頂に到着します。北面に広がる展望地からは絶景が広がります。
先ほどの分岐に戻って駒ヶ岳方面へ。急下降が続きその後登り返します。駒ヶ岳山頂で休み、下山して戻ります。
周辺は「上州の薬湯」として名高い赤城温泉エリアですので、下山後に温泉に立ち寄るのもおすすめです。
あかぎ広場前バス停→黒檜山登山口→黒檜山→駒ヶ岳→赤城駒ヶ岳登山口
コースタイム(休憩時間含まず) | 約3時間30分 |
総距離 | 4.5km |
累積標高 | 上り557m、下り557m |
難易度 | ★★☆☆☆ |
アクセス
- JR両毛線前橋駅から関越交通の赤城山直通バスであかぎ広場前バス停下車
- 関越自動車道前橋ICから国道17号、県道4号、赤城道路を経て約35㎞、おのこ駐車場を利用
12.谷川岳(たにがわだけ)/標高1977m
群馬県と新潟県の県境に位置する谷川岳は、日本百名山の1つであり、年間4万人以上の登山者が訪れる、大変人気の高い山です。谷川連峰の主峰であり、ぐんま百名山、関東百名山、甲信越百名山などにも選定されています。
谷川岳はトマの耳、オキの耳と呼ばれる2つの峰でできた双耳峰で、山頂からは圧巻の大展望が広がります。
谷川岳はまた、気象条件が厳しいことで知られ、午後は天気が急変することが多く、装備には注意が必要です。しかし、気候が厳しいことで森林限界が1500mと低く、他では見られないような貴重な高山植物が多く植生しています。
初夏の登山では、可憐なお花畑が登山者を魅了します。
また、谷川岳はロッククライミングの名所として知られる一ノ倉沢などの絶壁を従えた険しい山でもあり、剱岳、穂高岳とともに日本三大岩場に数えられています。そのため遭難者が多く、別名「魔の山」と呼ばれるほど。
そんな谷川岳ですから登山コースは上級者向けばかりと思われがちですが、ロープウェイを利用した天神尾根コースなら、初中級者でも登れます。
山の名前 | 谷川岳(たにがわだけ) |
標高 |
1977m |
場所 | 群馬県利根郡みなかみ町と新潟県南魚沼郡湯沢町の県境 |
地図・天気など | 詳細情報 |
おすすめ登山コース
谷川岳登山のスタンダードである天神尾根コースを紹介します。初級者からチャレンジできますが、岩場や鎖場のスキル、天候急変に対する備えなどが必要なため、できれば中級者からがおすすめです。
谷川岳ロープウェイに乗車し、山頂駅の天神平駅へ。天神平駅はスキー場となっているので、登山者はゲレンデ脇の登山道入口から天神尾根に入ります。しばらく行くと熊穴沢避難小屋が見えてきます。無人の避難小屋ですので、ここで休憩をとるといいでしょう。
この先は鎖場、岩場の本格的な登りの連続です。滑りやすいのでバランスを崩さず登っていきます。徐々に高度を上げて行き、絶景ポイントの天狗のたまり場を経て谷川岳肩の小屋へ。売店やトイレがあるのでここで休みます。
小屋からトマの耳へ。大パノラマの絶景を楽しんだらもう1つの頂上であるオキの耳へ向かいます。トマの耳からオキの耳にかけての道は、夏には一面お花畑になります。到着したオキの耳でも素晴らしい景色を楽しみましょう。
帰りは来た道を足元に注意して慎重に戻ります。
天神平駅(谷川岳ロープウェイ)→熊穴沢ノ頭→熊穴沢避難小屋→天狗のたまり場→肩ノ小屋→トマの耳→オキの耳→トマの耳→肩ノ小屋→天狗のたまり場→熊穴沢避難小屋→熊穴沢ノ頭→天神平駅(谷川岳ロープウェイ)
コースタイム(休憩時間含まず) | 約4時間 |
総距離 | 6.4km |
累積標高 | 上り866m、下り864m |
難易度 | ★★☆☆☆ |
アクセス
- 上越新幹線上毛高原駅から関越交通バス「水上駅・谷川岳ロープウェイ行き」に乗り谷川岳ロープウェイ駅下車
- JR上越線水上駅から関越交通バス「谷川岳ロープウェイ行き」に乗り谷川岳ロープウェイ駅下車
- JR上越線土合駅から谷川岳ロープウェイ駅まで徒歩20分
-
関越自動車道水上ICから国道291号を経て約14㎞、ロープウェイ駅の谷川岳ベースプラザ有料駐車場を利用
まとめ:ベテランも満足できる群馬の低山を楽しもう
群馬県は山岳県だけあって、低山といえども急斜面であったり岩場であったりと歩きごたえがあり、中上級者におすすめです。一方で地元に親しまれている穏やかな低山では、初心者も安心して歩けます。
本記事を参考に、初心者から上級者まで満足できるバリエーションに富んだ群馬の低山にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。