せっかく買った登山道具なのに、案外出番が少なかったり、しっくり馴染まなかったりして、買ったことを後悔することがありませんか。
この記事では、登山歴10年以上のベテランハイカーに訊いた、買ってよかったと思えるお気に入りの持ち物を紹介しています。どれも3シーズンの登山で頻繁に使っていて手放せず、長い間愛用しているアイテムです。
今回紹介しているのは登山だけでなく、アウトドア全般や日常生活でも使えるものなので、さまざまなシーンで役立つはずです。
ぜひ、最後まで読んで、今後の登山装備の参考にしてください。
買ってよかった登山道具のポイント

「買ってよかったな」と思える登山道具には、次の3つのポイントがあります。
①ずっと使える

長く使える山道具は、軽量性と耐久性の両立を実現しています。また、どんなシーンでも、誰でも使えるよう、余計な装飾をそぎ落としたシンプルで使いやすいデザインに設計されています。地味な見た目ですが機能的で壊れにくく、飽きずに使い続けていられるものが山で役立つ「買ってよかった」と思える製品です。
②いろいろな使い方ができる



例えば、クッカーケースでありながらランタンシェードにもなるといったように、1つの製品でさまざまな用途に使える山道具は、装備の軽量化につながるだけでなく、コスパにも優れているため、おすすめです。
③山でも街でも使える

山だけに使える機能ではなく、スキーや釣り、旅行や日常生活でも使えるものの方が汎用性が高く、お得です。例えばモバイルバッテリーを買うなら、山で使いやすい機能を備えていたり、軽量でコンパクトに収納できたりするモデルを選べば、街でも山でも使えます。
④次もまた同じものがいいと思える

壊れたり失くしてしまったりしても、次もまた同じ商品が欲しいと思えるものこそ、自分のスタイルに最も合った製品であり、「買ってよかった」山道具です。選ぶのに何回失敗していても、そういう一品に出会えるとうれしくなりますね。
ULハイクに貢献するおすすめの食まわりアイテム6選

山ごはんは、登山の大きな楽しみの1つです。お湯を沸かしてカップラーメンを食べることから始まり、徐々にステップアップして山ごはんの世界が広がると、登山がますます楽しくなります。ここではUL(ウルトラライト)ハイクに貢献しつつ、山ごはんの楽しさが広がるおすすめのアイテムを紹介します。
ジェットボイル マイクロモ

0.8Lのクッカーと高性能バーナーを組み合わせた、軽量コンパクトで持ち運びに便利なクッキングシステムです。

低温環境でも高い出力で早くお湯が沸かせる上、サーモレギュレーター搭載で、とろ火の調整ができます。お湯を沸かすだけでなく、料理を作ることもできるため、長期縦走登山におすすめです。
価格 | 24,200円 |
重量 | 約340g (付属スタビライザー27g、ゴトク35g除く) |
サイズ | 直径10.4㎝×高さ16.5㎝(収納時) |
山旅 X-PAC製スタンドコジー

山旅 X-PAC製スタンドコジーは、フリーズドライ食材を入れたジップロックにお湯を注ぎ入れることで温かい食事がいただける、保温力の非常に高い登山用コジーバッグです。
尾西のアルファ米シリーズやモンベルのリゾットシリーズ、日清カレーメシやチキンラーメンの中身といった既製品だけでなく、自作のジップロック飯に山旅 X-PAC製スタンドコジーを使えば、山ごはんの世界が劇的に広がります。
クッカーなどを必要としないため軽量でゴミをまとめやすく、コンパクトに持ち運べるのが魅力です。

また、ゴムバンドが付いているため手を入れれば食べやすく、ザックのウエストベルトに取り付けておけば行動中にサッと食べることもでき、縦走登山の時間短縮につながります。
価格 | 5,390円 |
重量 | 44g |
サイズ | 5.5×12.5×13.3㎝ |
MOUNTAIN PARTY UL弁当

「カップ麺に飽きた」「おいしい山ごはんを食べたいけど、自作は面倒」という方におすすめなのが、UL弁当です。お湯を注ぐだけでいただけるフリーズドライ食材の概念を覆すほどのおいしさと、新鮮野菜のしっかりとした歯ごたえが感じられる満足感、ショートパスタやあんかけご飯、トムヤムフォーやグラノーラといったメニューの豊富さに加え、お湯を入れて5分で完成する手軽さで、山ごはんのクオリティをグンと上げてくれます。

山旅 X-PAC製スタンドコジーとセットで持参がおすすめです。お鍋で調理することもできます。
価格 | 990円~1,500円 |
重量 | 99g以下/100~150g/150g以上 |
カロリー | 1食あたり287kcal~621kcal |
エバニュー BLUENOTE stove

エバニューのブルーノートストーブは、五徳を必要としないサイドバーナー式の非常にコンパクトかつ軽量なアルコールストーブです。燃焼がスタートしてからカップを直接ストーブに乗せれば、お湯が沸かせます。

燃料15mlで約300mlのお湯が作れるため、メインの食事としてカップラーメン(330mlのお湯が必要)や尾西のアルファ米(160mlのお湯が必要)を考えている方におすすめのストーブです。
価格 | 5,060円 |
重量 | 13g |
サイズ | 外径50×高さ32mm |
エバニュー Ti 570FD Cup

ソロで使うのに、ちょいど良いサイズ感のチタン製クッカーです。1人分の山ごはんの調理から食事まで、このカップ1つで完結します。

内側に、アルファ米用のお湯の量160ml、カップ麺用のお湯の量330ml、お湯を沸かすMAXの量450mlと3つの目盛りが付いていて、大変便利です。
サイズの異なるカップとスタッキングしたり、中に燃料やライターなどを入れておいたりなど、収納に優れています。
価格 | 3,190円 |
重量 | 55g |
サイズ | 外径120×内径110×深さ61mm |
山旅 ダイニーマ製クッカーケース600

エバニューのTi 570FD Cupなどのクッカーを収納するのに最適なクッカー用スタッフバッグです。中身の出し入れがしやすいよう開口部は底に比べて広めにできており、ダイニーマで作成しているため耐久性に優れ、非常に軽量です。

また、ヘッドライトと組み合わせればランタンシェードとしても使え、別途ランタンを用意する必要がないため、装備の軽量化が図れます。
価格 | 4,290円 |
重量 | 4g |
サイズ | 11×12cm |
山で役に立つ便利な小物アイテム9選

ベテランハイカーはそれぞれ「ずっと使っているなあ」と思えるこだわりのグッズを持っているものです。なかでもシンプルで地味な小物類は活躍シーンが多く、登山の武器になることがあります。
また、登山だけでなくアウトドア全般から日常生活まで使える汎用性の高いアイテムでもあります。ここでは登山上級者が愛用している、山で役に立つ便利な小物アイテムを紹介します。
VICTORINOX(ビクトリノックス) クラシックSD

100年以上にわたり愛されているマルチツールです。スモールブレード(小刃)、はさみ、キーリング、ピンセット、爪楊枝、爪やすり、マイナスドライバー2.5㎜がセットされています。

ピンセットをとげ抜きに使ったり、爪楊枝をおつまみに刺したり、はさみで足の豆をカットしたり、小刃でサラミやソーセージをスライスしたり、マイナスドライバーでビールの蓋を開けたりと、さまざな使い方ができます。
価格 | 2,750円 |
重量 | 21g |
サイズ | 高さ9×長さ58×幅18㎜ |
BIC ミニライターJ25

標高が高いところではバーナーがうまく着火できないことがあるため、ライターがあると便利です。BIC ミニライターJ25は、小型のクッカーに収納できる、世界最軽量級で耐久性に優れたライターです。
ライターには電子式とフリント式(火打石)があり、電子式は高所や低温下では着火できないことがあるため、登山にはBIC ミニライターJ25のようなフリント式を持参しましょう。

ビッグのライターのガスは、沸点が低いイソブタン(登山に適したOD缶にも使用されている燃料)を使用しているため、低温化でも着火しやすく、炎の安定性に優れています。中身のガス容量は、ライターの裏からヘッドライトを当てると明確に確認できます。
価格 | 税込132円 |
重量 | 12g |
サイズ | W21×H61×D11mm |
Anker(アンカー) 621 Power Bank(Built-In USB-C Connector, 22.5W)

ケーブルレスで軽量、手のひらに収まるコンパクトサイズのモバイルバッテリーです。USB端子とバッテリー一体型のため、充電しながらスマホが使えます。

iPhone16なら、バッテリー容量は約3,561mAhのため、5,000mAhのモバイルバッテリーであれば1回のフル充電とちょっとの使用が可能です。1泊2日の縦走登山にちょうど良い容量といえます。スマホの充電におすすめです。
価格 | 3,990円 |
重量 | 約102g(5000mAh) |
サイズ | 約77x37x25mm |
Rovy Von(ロビーボン) Aurora A5

RovyVonは、深センで生まれたLEDフラッシュライトブランドです。小指サイズの軽量コンパクトで独創的なデザインでありながら、最大光量650ルーメンと非常に明るく照らすため、ULハイクの登山ライトとして活躍します。

マグネットクリップで本体をキャップ帽子に取り付けてヘッドランプとして使ったり、テント内でランタンとして使ったりなどさまざまな使い方ができます。
夜間行動中に地図やスマホを見たり、サコッシュの中のものを取り出したりする時、サイドライトモードで照らせば非常に視認しやすく、抜群の使い心地です。
また、充電式USB-Cなのでフル充電してから山へもっていくことができます。モバイルバッテリーから充電しようとした時、専用のケーブルを持っていく必要がないのも魅力です。
価格 | 5,280円 |
重量 | 17.6g |
サイズ | 60.5×15.6㎜ |
山旅 ダイニーマ製EASYワイドオープン

ごちゃごちゃしやすい小物類を1つにまとめて収納するのに、非常に便利なスタッフバッグです。

ワイドオープンという名前の通り、開口部分が大きく開くのが特徴で、見やすく取り出しやすい上、張りのあるダイニーマ製のため開いた状態を維持でき、片手でサッと取り出すことができます。
休憩中、目当ての物を取り出す時に、使い勝手の良さを痛感するはずです。
価格 | 6,990円 |
重量 | 23g |
サイズ | ボトム20×14cm、高さ19cm(X-PAC:6cm、Dyneema:13cm) |
山旅 ダイニーマ製3つ折り軽量ウォレット

軽量で耐久性に優れたシンプルで使いやすい3つ折りウォレットです。3つのカードコンパートメントには合計で最大9枚のカードを収納できます。

お札は折り畳まずに10枚収納でき、小銭はマチ付きの止水ジッパーポケットに14枚(500円玉4枚、100円玉9枚、10円玉1枚)入れられ、最大9枚のカードを入れても、スナップボタンでしっかりと閉じられます。
山旅には、さらに軽量シンプルでミニマムなメッシュポケット付きウォレット『ダイニーマ製超軽量ウォレット』もあります。
価格 | 7.690円 |
重量 | 13g |
サイズ | オープン時:9.7 cm x 19.4 cm クローズ時:9.7 cm x 6.5 cm |
山旅 ULパッド

幅20cm、長さ50cmと、ちょうどお尻が隠れるくらいの大きさで厚さが1㎝の、座布団になるULパッドです。
付属のバンジーコードとコードストッパーを使えば、座布団をお尻に固定させることができるため、地面から石の上などへ場所を変えてもそのまま座ることができますし、立った瞬間に風に飛ばされれてしまう心配がありません。

ULパッドをお尻からお腹側に持ってくれば、腹巻として使えますし、バンジーコードを外してパッドのみをザックの背面に入れて、背面パッドとして使うこともできます。
また、テント泊においては、少し斜めになったテント場で就寝するときに、低い側にULパッドを敷くことで、体の傾きを抑制できますし、短めのテントマットを使用するときに、足元にULパッドを敷くことで、冷気を抑えらえます。
くるくると丸めればコンパクトに収納可能です。R値1.4で、さまざまな用途に使えます。
価格 | 2,490円 |
重量 | 15g |
サイズ | 50×20cm×1cm |
山旅 リフレクティブ・リップストップ3Wayドライバッグ

ドライバッグ、拡張バッグ、アタックザックもしくは買い物バッグと、3種類の使い方ができる、機能性に優れたバッグです。

容量約10Lで、シュラフやダウンの上下が収納できます。内側にはシーム加工が施され、ドライバッグとして雨が降っても中のものを濡らさずに持ち歩くことができます。防水性に優れているため、拡張バッグとしてザックの外側に取り付けても、中のものを濡らす心配がありません。

肩掛けバッグにして、下山後の温泉バッグやお土産入れバッグなどとしても非常に重宝します。
価格 | 6,990円 |
重量 | 61g(ストラップ重量:10g) |
サイズ | 23×40×12.5cm |
山旅 ダイニーマ製ショルダーポケット

登山中に使用することの多いスマートフォン、行動食、日焼け止め、ペットボトル飲料などをひとまとめに入れて、ザックのショルダーハーネスに取り付ける、軽量で耐久性に優れたダイニーマ製ショルダーポケットです。
ペットボトルが入るメインポケットの外側に、マチ付きのメッシュポケットが付いているため、複数のさまざまな形状の小物類をたっぷりと収納できる上、メッシュの上部はストレッチ仕様なので、かがんだ時に収納物が落下する心配がありません。

スマホケースやペットボトルホルダーのように、中に入れる物が決められていないため、登山者の山行スタイルに応じてカスタマイズできるのが魅力です。
価格 | 6,690円 |
重量 | 28g |
サイズ | 17×7cm |
お気に入りアイテムと一緒に山を楽しもう
「これは良い!」「みんなに勧めたい」と思えるギアに出会えると、うれしくなりますよね。本記事を参考に、お気に入りの良き相棒を見つけて、これからの山行を思い切り楽しんでくださいね。